上野の森にガンダム降り立つ――「GUNDAM -来たるべき未来のために-」開催

「機動戦士ガンダム」をテーマに、写真や彫刻、絵画などさまざまな分野で活躍する注目の若手アーティストが制作した作品を集めた展覧会が、大阪に続き東京・上野の森美術館で本日11月6日から12月25日まで開催されている。

» 2005年11月06日 13時20分 公開
[加藤亘,ITmedia]

 「GUNDAM -来たるべき未来のために-」は、2005年7月15日〜8月31日の期間中、大阪・サントリーミュージアム[天保山]で開催され、大きな注目を集めた展覧会。ガンダムファンを始め多くの人の要望に応えて、東京での開催を決定した。期間は2005年11月6日から12月25日まで。

 今展覧会は、数あるガンダム作品の中から「機動戦士ガンダム」をテーマに、リアルタイムで見て育った若手アーティスト15組(23人)によって手がけられたもので、ガンダムの壮大な世界観を「戦争」「進化」「生命」という3つの視点で構成されている。

 東京のみの特別出品として富野由悠季氏による初の立体作品「From First」が展示されることが発表されているが、展示内容自体は大阪での出展物と変わらない(展示内容および大阪での様子はこちらを参照のこと)。

 本日の一般公開を前にメディアを対象としたプレスプレビューが行われ、エキシビジョン・キュレーターの東谷隆司氏が記者説明会に立つ。「今回、東京にこの展覧会を持ってくることができたことに感謝している。自分が知る限りのアーティストに声をかけ、ベストといえる方々に作品を提供していただくことができたと思っている。とにかく作品がすべてですので、言いたいことはありません。足を運んでいただき見ていただき、今回の意義を感じていただきたい。これでダメならば謝るしかない」と挨拶。

一般公開は12時からだったが、すでに朝から長蛇の列ができており、開場前には数百メートルに達していた。挨拶に立った東谷氏は、最後まで調整していたと、出品者のニュータイプテクノロジー ラボ(フラナガン機関内)の八谷氏を紹介。「普段は顔を隠しているので、このようにプレスの皆様の前に顔をさらしているとジオン公国にバレると減給されるかもません」と冗談を飛ばす。彼らは原作で名前だけ設定されている研究機関をモチーフにしており、1年戦争以前という設定。キシリア様にも報告していないそうだ

 基本的に大阪での展示内容と変わらないとのことで、テープカットやオープニングセレモニーはなく、あっさりとした開始だったが、押しかけたファンですぐに会場は盛況となった。特に上記のフラナガン機関の作品は人気のよう。展示内容は以下のとおり。

「ザク(戦争画 RETURNS 番外編)」会田誠絵画
「ガンダム神像」羽生生 純コミック
「Breathe upon the Universe」「Breath in the Universe」生西康典×掛川康典×ククナッケ×シュー×マジックコバヤシ×永戸鉄也映像
「mONsTEr BaLL」今井トゥーンズイラストレーション
「愛戦士 G With Friends」本 秀康イラストレーション
「サイコ・コミュニケーター・システム」ニュータイプテクノロジー ラボ(フラナガン機関)メディア・アート
「crash セイラ・マス」西尾康之彫刻
「胸いっぱいの愛を」小谷元彦写真
「Space Camp Site」篠田太郎インスタレーション
「覚醒 in the air」「アムロとアムロたち」「ピキピキーン(劇場版)」田中功起立体/映像
「RX-78-2 傾奇者 2005 Version」天明屋 尚絵画
「a girl in the room with acguy」常磐 響写真
「768936352 dimensional of THE WAR」宇川直宏グラフィック
「せめて惑星らしく」安村 崇写真
「『最終防衛ライン』ア・バオア・クー」「『戦争』墨雨(黒)」「『進化』墨雨(朱)」「『光る宇宙』ニュータイプ・へんたいかな」横山豊蘭

左から会田誠氏の「ザク(戦争画 RETURNS 番外編)」、小谷元彦氏の「胸いっぱいの愛を」、そして「コアファイター1/1 SCALE」
左から西尾康之氏の「crash セイラ・マス」、ニュータイプテクノロジー ラボ(フラナガン機関)の「サイコ・コミュニケーター・システム」。出口には物販コーナーが設置され、限定のガンプラやステッカー、ハログッズ、そして1/1コアファイターの模型「コアファイター 1/16マケットレプリカ」も
今回初お目見えした富野由悠季氏による初の立体作品「From First」は、美術館の外のギャラリーに展示されており、中に入ることなく見ることができる。白を基調にした目だけが赤く光るザクの中心に、空へビームライフルを構えるガンダムがラストシューティングしているかのような造型
外では主催の産経新聞が、限定号外「ガンダム展PR版」を配布しており、開場を待つ人々に配られていた

 今回、大阪ではあったプレスツアーは組み込まれておらず、さらに今回出席できていないアーティストもいたため、少し寂しい幕開けとなったが、カタログを購入するまでもなく、充実した内容。きっとガンダムファンはさることながら、アートに興味のある方の琴線にも触れるものとなっている。「GUNDAM -来たるべき未来のために-」は、本日から12月25日まで開催している。

タイトル GUNDAM -来たるべき未来のために-
会期2005年11月6日(日)〜12月25日(日)
会場上野の森美術館
開館時間月〜木 午前11時〜午後5時
金・土 午前11時〜午後8時
日 午前10時〜午後6時
(会期中無休、最終入場は終了30分前まで。ただし11月6日のみ正午開館)
入場料一般:1300(1200)円、大高生:1000(900)円、中小生:500(400)円(カッコ内は前売及び20人以上の団体料金。身体障害者手帳を提示の方は無料。介護の方は、通常料金)
前売券取り扱い電子チケットぴあ(Pコード 前売り:984-077 当日:984-078 セブン-イレブン、サンクス、ファミリーマート)、ローソンチケット(Lコード 36363)、JR東日本の主なみどりの窓口、びゅうプラザなど。前売り券販売開始:10月8日(土)
主催産経新聞社、上野の森美術館、ガンダム展製作委員会
後援サンケイスポーツ、夕刊フジ、フジサンケイビジネスアイ
協賛図書印刷株式会社
協力松下電器産業、富士ゼロックス、乃村工藝社、東日本旅客鉄道
特別協力サントリーミュージアム[天保山]、サントリーパブリシティサービス、バンダイ、サンライズ、創通エージェンシー
エキシビジョン・キュレーター東谷隆司
エキシビジョン・デザインnendo
サウンド・デザイン浅野達彦
(C)創通エージェンシー・サンライズ
ザク(戦争画 RETURNS 番外編):(C)創通エージェンシー・サンライズ (C)2005 Aida Makoto
胸いっぱいの愛を:(C)2005 Odani Motohiko
コアファイター1/1 SCALE:(C2005 Ikunishi Yasunori×Kakegawa Yasunori×kuknacke×shu×m.magic Kobayashi×Nagato Tetsuya
crash セイラ・マス:(C)創通エージェンシー・サンライズ (C)2005 Nishio Yasuyuki
サイコ・コミュニケーター・システム:(C)創通エージェンシー・サンライズ (C)2005 NewType Technology lab.
From First:(C)創通エージェンシー・サンライズ (C)2005 Yoshiyuki Tomino


Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2411/08/news177.jpg イモト、突然「今日まさかの納車です」と“圧倒的人気車”を購入 こだわりのオプションも披露し光岡自動車からの乗り換えを明かす
  2. /nl/articles/2411/06/news180.jpg 「むりだろww」「笑いました」 ニトリでソファ購入 → 愛車の前でぼうぜん…… “まさかの悲劇”が1000万表示
  3. /nl/articles/2411/07/news182.jpg 「デコピンの写真ください」→ドジャースが無言の“神対応” 「真美子さんに抱っこされてる」「かわいすぎ」
  4. /nl/articles/2411/07/news163.jpg 「真美子さんさすが」 大谷翔平夫妻がバスケ挑戦→元選手妻の“華麗な腕前”が話題 「尊すぎて鼻血」
  5. /nl/articles/2411/05/news138.jpg 「何言ったんだ」 大谷翔平が妻から受けた“まさかの仕打ち”に「世界中で真美子さんだけ」「可愛すぎて草」
  6. /nl/articles/2411/08/news132.jpg peco、息子の近影を公開「すごーくりゅうちぇるに見えます!」「パパに似てる〜」 息子のスクールランチも色とりどりでおいしそう
  7. /nl/articles/2411/08/news143.jpg 高嶋ちさ子、3000万円超の“超高級外車”ゲットにドヤ顔も! 笑い止まらずハンドル握り「Woohoo!!!」
  8. /nl/articles/2411/07/news029.jpg 50代主婦が5日間、ひたすら草抜き&庭木の剪定→たった一人でやり遂げたとは思えないビフォーアフターに称賛の嵐 「尊敬する」「本当に脱帽です」
  9. /nl/articles/2411/08/news025.jpg 「そうはならんやろ」クルマ修理会社の壁を見ると…… まさかの“シュールすぎるイラスト”に9万いいね 「よすぎる」「天才か」
  10. /nl/articles/2411/08/news111.jpg 2人組ガールズユニット、突然の脱退を発表 マネージャー「本人の意思ではない」 母親とする人物からの脱退理由と経緯説明が物議
先週の総合アクセスTOP10
  1. フォロワー20万人超の32歳インフルエンサー、逝去数日前に配信番組“急きょ終了” 共演者は「今何も話せないという状態」「苦しい」
  2. 「何言ったんだ」 大谷翔平が妻から受けた“まさかの仕打ち”に「世界中で真美子さんだけ」「可愛すぎて草」
  3. 結婚相手を連れてくる妹に「他の人に会わせられない」と言われた兄、プロがイメチェンしたら…… 「鈴木亮平さんに見えた」大変身に驚がく
  4. 「2007年に紅白出場」 38歳になった“グラビア界の黒船”が1年ぶりに近影公開→驚きの声続々
  5. 「クソビビったwww」 ハードオフに38万5000円で売っていた「衝撃的な商品」が90万表示 「売った人突き止めたい」
  6. 夫婦喧嘩した翌朝の弁当を夫が作ったら…… “森”すぎるビジュアルに「インパクトすごい」「最高に笑いました」の声
  7. 約9万円の「高級激レアガンプラ」を10時間かけて制作→完成品に「家宝だ」「めっちゃくちゃにかっこいい!!」
  8. 天皇皇后両陛下主催の園遊会、“お土産”に注目 ジョージア大使「大好物です」「娘たちからも大好評」
  9. 「庶民的すぎる」「明日買おう」 大谷翔平の妻・真美子さんが客席で食べていた? 「のど飴」が話題に
  10. 事故で重体の人気日本人TikToker、1カ月の意識不明と家族ケア経て逝去……“旅立ち直前に会った”親友は「励ましに来てくれてたのかな」
先月の総合アクセスTOP10
  1. 50年前に撮った祖母の写真を、孫の写真と並べてみたら…… 面影が重なる美ぼうが「やばい」と640万再生 大バズリした投稿者に話を聞いた
  2. 「食中毒出すつもりか」 人気ラーメン店の代表が“スシローコラボ”に激怒 “チャーシュー生焼け疑惑”で苦言 運営元に話を聞いた
  3. フォロワー20万人超の32歳インフルエンサー、逝去数日前に配信番組“急きょ終了” 共演者は「今何も話せないという状態」「苦しい」
  4. 「顔が違う??」 伊藤英明、見た目が激変した近影に「どうした眉毛」「誰かとおもた…眉毛って大事」とネット仰天
  5. 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
  6. 星型に切った冷えピタを水に漬けたら…… 思ったのと違う“なにこれな物体”に「最初っから最後まで思い通りにならない満足感」「全部グダグダ」
  7. 「泣いても泣いても涙が」 北斗晶、“家族の死”を報告 「別れの日がこんなに急に来るなんて」
  8. ジャングルと化した廃墟を、14日間ひたすら草刈りした結果…… 現した“本当の姿”に「すごすぎてビックリ」「素晴らしい」
  9. 母親は俳優で「朝ドラのヒロイン」 “24歳の息子”がアイドルとして活躍中 「強い遺伝子を受け継いだ……」と注目集める
  10. 「幻の個体」と言われ、1匹1万円で購入した観賞魚が半年後…… 笑っちゃうほどの変化に反響→現在どうなったか飼い主に聞いた