連載
» 2007年04月05日 16時21分 公開

優しさから感動へ、立川から全国へ「イース」、「イースII」ゲイムマンの「レトロゲームが大好きだ」(1/3 ページ)

今年20周年を迎え、さまざまな企画で盛り上がる「イース」シリーズ(日本ファルコム)。数々のPCや家庭用ゲーム機で発売された、名作アクションRPG。実は、わたしが初めてプレイしたコンピューターRPGでした。

[ゲイムマン,ITmedia]

“優しさの時代”を築き上げた作品

画像 今回は日本ファルコムと同じ立川市にある、国営昭和記念公園にて写真撮影。春めいているように見えるが、実は去年の秋口に撮った写真

 「イース」は、「ドラゴンスレイヤー」、「ザナドゥ」など、PCで人気のRPGを世に送り出してきた日本ファルコムが、1987年に発売したゲームだ。

 当時のPCゲームは、初期のRPGやアドベンチャーゲームの影響が残っていたためか、“謎解き”の要素が強かった。試行錯誤を繰り返してみても、先へ進む方法がわからないなんてことはザラ。

 わたしなんかは根性がないから、もっぱら雑誌の攻略情報が頼りだった。当時の「コンプティーク」には、ずいぶんお世話になったもんだ。

 そんな状況で、過度に複雑な謎を盛り込まず、誰でもエンディングにたどり着けるように、“優しさ”をコンセプトとして作られたアクションRPGが、「イース」である。

 主人公は、赤い髪の毛がトレードマークの冒険家、アドル・クリスティン。

 エステリアという国に来たアドルは、着いた途端にモンスターに襲われ、地元の人々に助けられる。モンスターが現れるようになった原因を探るため、アドルがミネアの町を訪れたところから、ゲームは始まる。

 町で情報を得て、武器・防具を買って、フィールドに出てモンスターと戦い、レベルを上げていく。

画像 今回の画面写真は主に、PCエンジン版「イースI・II」のものを使用。オープニングで銀河万丈さんのナレーションが入ったことに度肝を抜かれた
画像 PCエンジン版では導入部がちょっと違う。アドルはエステリアに着いてすぐ、占い師のサラに呼び止められ、世界に危機が迫っていることを告げられる

画像 ゲーム開始直後、所持金を度外視してドニスの願いを聞いてあげると、いいことがある
画像 「半キャラずらし」で突き進むアドル。素早く動くモンスターが相手だと難しい

 モンスターとの戦闘は、体当たりでのぶつかり合い。この際、体半分ずらしてモンスターと当たると、ダメージを受けない(「半キャラずらし」とよばれる)。

 町や野外のフィールドなどでは、動かないでいると少しずつ体力が回復する。迷宮内では回復しないが、「ヒールリング」というアイテムを手に入れると、どこでも体力を回復できる。

 さらに、いつでもデータセーブができるなど、とにかくゲームシステムが親切で、ゲーム初心者でも理解しやすい。

 アクションゲームとしての要素が高まるのがボスキャラ戦。ここでは単純にぶつかっていくだけでは駄目で、ボスキャラの動きをよく見て、攻略法を探っていく必要がある。このときだけは体力も回復しないし、セーブもできない。

画像 写真はPCエンジン版だが、PC-8801などのPCで、大きなキャラクターがスムーズに動くということも、「イース」の売りの1つだった
画像 廃坑でのスポット処理も、開発陣の技術力の高さをうかがわせた

 RPGとしては、プレイ時間はやや短いかもしれない。だがその中に、オープンフィールドや、周りの見えない廃坑、巨大なダームの塔など、変化に富んだ冒険の舞台があり、古代王国と6冊の本を中心としたストーリー、雰囲気のある背景世界がある。

 そして、占い師のサラや、記憶をなくした少女フィーナ、詩人のレアなど、印象に残る登場人物がいる。

 “優しさ”のあるゲームバランスだったからこそ、「イース」の物語を、多くのプレーヤーたちが体験できたのだ。

PCショップをジャックしたオープニングデモ

画像 IIのヒロイン・リリアは、オープニングデモで強烈な印象を残した。ちなみに前作のヒロイン・フィーナも、PCエンジン版ではオープニングにアップで映るシーンがある

 翌1988年、「イースII」発売。

 “優しさから感動へ”のキャッチフレーズが示すとおり、前作の優しさは継承しつつ、新しい要素を数々盛り込んだゲームとなっている。

 例えばオープニング。朝日が差すダームの塔や、草原、イースの国などが、スタッフロールと交互にフラッシュバックする。特に、イースの草原で倒れているアドルを見つけた、少女リリアの振り返りが評判になった。

 「イースII」が発売された頃、PCショップのゲーム売り場では、このオープニングデモが店頭でよく流されていた。PC-8801、PC-9801、FM77AV、X1turbo、MSX2と、各機種版が短い期間に次々とリリースされたため、全機種の売り場で、リリアが振り返ったり、ダームの塔が沈黙したりしていた。おかげでわたしもソフトを買う前から、オープニングのBGMを覚えてしまっていた。

 そう、「イース」も「イースII」も、BGMがとても印象的。わたしが初めてプレイしたのはMSX2版で、他機種版と違ってFM音源に対応していなかったのだが、それでもPSG音源の持つきれいな高音の音色をうまく生かして、FM音源に引けをとらないアレンジになっていた。

 特にわたしは、「イースII」で最初のフィールド・廃墟に出たときの曲(RUINS OF MOONDORIA)で、打楽器が「カン、コン、カン!」と鳴るところが好きだった。


画像 ファイヤーは、対ボス戦でも欠かせない。アイテムを入手すると、モンスターを追尾できるようになる

 「イース」から「イースII」になって、いちばん大きく変わったのは、魔法が使えるようになったことだ。火の玉を飛ばすファイヤーや、行ったことのある町へ戻れるリターンなど6種類。

 テレパシーの魔法がおもしろい。アドルがモンスターに変身することで、ほかのモンスターから情報を聞き出したり、人間が本来入れない場所に入れてもらったりできる魔法だが、遭遇したほとんどのモンスターと話ができるので、ザコキャラが何を考えて行動しているのか、聞くことができるのだ。


画像 こういう愛らしいことを言うモンスターには、攻撃するのをためらってしまう
画像 アドルが変身するのは、善のモンスター、ルー。魔物を呼び寄せるアイテムを使うと、ルーがぞろぞろ出てくる場所がある
       1|2|3 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10

  1. /nl/articles/2109/19/news020.jpg 保護された野良の老犬、最初は怯えていたが…… 飼い主に子犬のように甘える姿に涙があふれる
  2. /nl/articles/2109/19/news008.jpg 猫「絶対許さニャい……(怒)」 お尻を洗われたことを根に持つ猫の表情に「めっちゃ怒ってる」「猫の執念ですね…」の声
  3. /nl/articles/2109/19/news033.jpg DAIGOと姉の影木栄貴、大おじ・竹下亘衆院議員の死を悼む 「たくさん遊んでくれる大好きなおじちゃんでした」
  4. /nl/articles/2109/19/news041.jpg 家でポン・デ・リングを作ったら悲劇が…… まさかの姿に変身したドーナツに「一連の流れで爆笑した」「エンターテイナー」
  5. /nl/articles/2109/19/news042.jpg 「大変なことになってる」「何があったの」 アレクサンダー、身動き取れない“痛々しい姿”に心配の声
  6. /nl/articles/2109/18/news007.jpg 「1カ月だけ死ぬのを延ばしてくれねーか?」 首吊り少女の前に現れた“自殺を止める死神”の漫画があたたかい
  7. /nl/articles/2107/07/news017.jpg 近所をさまよっていた犬を一時保護→3日後…… 先住犬が困惑するほどの大胆な姿に「安心したんでしょうね」の声
  8. /nl/articles/2109/18/news048.jpg 想像以上にやばい 武田久美子、バスタブでまさかの“大クラッシュ”「あちこち切れてしまいました。。」
  9. /nl/articles/2109/18/news052.jpg 「かなりヤバい」 ROLAND、イタリアンレストラン開店初日から「料理1時間待ち」「オーダーミス」など“アクシデント連発”に焦り隠せず
  10. /nl/articles/2109/18/news004.jpg ぬいぐるみを抱きしめて眠る子猫 “ぎゅっ”とする姿がたまらなくかわいい

先週の総合アクセスTOP10

先月の総合アクセスTOP10

  1. 田中将大、石川佳純ら卓球女子との集合ショットに反響 「夢の共演」「どちらから声を掛けたのか気になる」
  2. 田中将大の五輪オフショット集、最後は柔道・阿部詩との2ショットでシメ! “モテ男”の期待裏切らず「美女好きですね〜」
  3. 「マジで恥ずかしいです」 中川翔子、数年ぶりの“水着披露”に恥じらいつつもマネジャー大絶賛「スタイルめっちゃいいすね!」
  4. 里田まい、楽天ユニフォーム姿の長男に「違う、そうじゃない」 父・田中将大選手そっちのけの推し愛にツッコミの嵐
  5. 野々村真、動画で退院を報告 やつれた姿に衝撃広まる「コロナがより怖くなった」「ガリガリで衝撃を受けたわ」
  6. 「薬を問われ、アル中だと言われ」 西山茉希、“うわさ”ささやかれる痩せ体形に「懸命なもんでご了承願います」
  7. 柴犬「メシ、よこさんかーい!!(激怒)」 ごはんを忘れた飼い主に皿をぶん投げる柴犬、荒ぶる姿に「爆笑した」
  8. レイザーラモンRG、コロナ療養で“10キロ減”を告白 「顔が変わっちゃいました」とやつれた姿で復帰報告
  9. 海外記者「最高のコンビニアイスを発見した」 森永チョコモナカジャンボ、ついに世界に見つかってしまう
  10. 「ついついキレイな部分ばかり載せたくなりますが」 小倉優子が公開したインスタの“現実”に「勝手に親近感が」「共感しかない」