コンピレーションアルバム「Elements Garden III -phenomena-」発売! Webリレー企画第5弾Elements Gardenメンバー全員集合インタビュー(4/5 ページ)

» 2010年09月22日 19時13分 公開
[OH編集部,ITmedia]
OH News
※本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

──今回のアルバムElements Garden III -phenomena-、全16曲ですが、選曲・曲順はどうやって決めたのですか?

藤田 「選曲に関しては、メンバーがまんべんなく入るように、そして個人が入れたい曲をチョイスしました。曲順は全曲並べてみて、“今まで自分が聴いてきたアルバムってどんな曲順だったっけ”とか考えたり。僕とかはiTunesじゃなくCDの人間なので。『ここからのこの流れとかはないよね』とか、『これは物語が急すぎる』とか、あれこれ話し合いながら悩みました」

菊田 「悩みますよね」

藤田 「うん。だからこそCDっていいなって思うんですよね。曲順も意図したものなので」

上松 「一番意見を言うのって誰だろうね? 菊田かな?」

菊田 「最近はそんなに」

上松 「“最近”は(笑)」

藤田 「昔は“曲順の菊田”みたいなのがあったけど」

菊田 「昔はありましたけど、最近は違うかなって。みんなと一緒にやろうと」

上松 「でも水樹奈々ちゃんのCDの時は『曲順だけは俺が』って乗り込んだって(笑)。プロデューサーも『曲順、菊ちゃんにお願いできるかな』、『菊ちゃんの意見はどうなんだろう』みたいな。そういうのあったよね」

菊田 「曲順とか好きですね。若い頃、自分のマイベストアルバムとか作るじゃないですか、MDとかで。あれがすごく好きで、同じ曲を使って、違うバージョンを3つ作ったり。最初だけ変えたらどうなるとか」

上松 「今回のアルバムの曲順は誰がメインでやったんだっけ? 淳平?」

藤田 「僕と中山と菊田かな。曲名を短冊にバラバラに書いてテーブルへおいて、順番を並べてました。僕も自分で曲順並べて、ご飯食べに行って戻ってきたら変わってたり(笑)」

菊田 「できた、と思ったら風でふわって飛んだり(笑)」

藤田 「これで完璧だ! と思っていたら(笑)」

──サブタイトル“phenomena”はどのように決められたのですか?

上松 「だいたい出てこないんだよね、まず(笑)。コンピレーションアルバムというか、Elements Gardenはコンセプトが強くあるわけではないんですよね。音楽制作集団で、プロデューサーが100求めているものを150返すとか。もちろん、この音楽どうすればいいと聞かれれば全力で応えますし。そういう職人気質が強いので、意外と0を1にするとき迷ったりします。だからこそ毎年こういったアルバムを出すことは、僕たちの感性を刺激するので、そういった面でも意義があります。今回のサブタイトルはどうやって決まったんだっけ?」


藤田 「これはですね……覚えてないですね(笑)」

中山 「気づいたらそこに」

上松 「気づいたらそこにあったね。この前はギリギリだったよね、“TONE CLUSTER”」

菊田 「MIX中もずっと考えてましたね。でも今回は早かったですね」

上松 「みんなと話していて、Elements Garden IIIのコンセプトとしてあったのは“変化”、変化をしていくことはとても大事というのがあって。守りに入ると、同じようなことしかやらなくなってしまうので、『Elements Gardenは常に挑戦している』ということを出したくて。だからこそ谷山紀章さんにお願いしたり。“phenomena”はそういうことをすべて内包する言葉と思って選びました」

谷山紀章氏起用の経緯

──表題曲のヴォーカリストはどのように決まるんですか?

上松 「その年、いろんな仕事をしていたら、いろんなヴォーカリストに会うんですよ。そういった中で谷山紀章さんはグッとくる人だなと思ったのと、あとElements Gardenは男性ファンがすごく多いんですね。女性ヴォーカルで男性向けコンテンツの音楽を多く作っているので。そんな中『うたの☆プリンスさまっ♪』という作品の曲を作っていて、男性声優の魅力、ヴォーカリストの魅力に気づきはじめて、これはまた広がる面白さというか、なにかあると思って。そういった時に歌をいっぱい録っている中で、めっちゃ野性的で、アーティスティックで『こういう声優さんもいるんだ』と思って。もちろん宮野真守さんとかいろんな方の声を聴いていたんですが、今回激しい曲をコンセプトにしたいというのがあったので。じゃあ激しい曲ということなら谷山さんにダメ元でお願いしてみて、ダメだったらまた考えようかと思っていたら、二つ返事で引き受けていただいて。『これまた誰も予想していなかったコンビじゃないの!?』と。毎回毎回驚かせたいというコンセプトもあるので」

──1曲目「introduction」はどのようにできたんですか?

藤田 「菊ちゃん(促す)」

菊田 「俺? ああ……」

上松 「どうしたの、考え込んで」

藤田 「いつの間にかできてたよね」

菊田 「その、元々introductionは2曲目のPLEASE KILL OUR MUSICと一緒に作っていた感じなんですね。introductionありき、というわけではなくて」


藤田 「2曲目の主題曲は、みんなスタジオに集まって、作るんです。最初は何もできていなくて、なんとなくのテンポ感、リズム感、こういう曲かなというイメージはあって。

 そこでひとりひとりパソコンに向かって、曲ができたら手を挙げて、その曲をみんなで聴くということを何回も繰り返してできたんですね。その中で、いつものように『メロディができて編曲して肉付けしていく』というよりも、「曲の中のいろんな場所が、段階を踏んでできていく」というか。サビができたと思ったら、イントロがちょっとできて。と思ったらサビの前ができてたりとか。そういう断片的な作りをしていて。そんな中でいつの間にかイントロもできていました」

菊田 「そういう意味ではイントロって結構最初の方にできましたよね」

藤田 「メロディより先にできてた気がするね」

中山 「これからアルバムの表題となる曲を作ろうとする中で、自分たちの気持ちを盛り上げる意味でも、無駄に壮大なイントロを作っていったら勝手に生まれていくみたいな感じはありますね」

上松 「母里くんの『う゛ーん』というのも入っているしね(笑)」

藤田 「母里くんにマイクを渡して、ちょっと即興で歌ってみてって(笑)」

菊田 「でもそれ、結局生きてるしね」

藤田 「うん。母里くんの声も生きてて。声というか鼻息が(笑)」

中山 「鼻息というと夢がない(笑)」

藤田 「なんか『はぁーーっ』っていってるんだよね」

菊田 「そんな感じだね」

藤田 「そんな風に曲を作っていて、パズルのごとくいつまでたっても全景が見えないっていうか」

中山 「定まらなかったですよね。ふわふわしたまま最後まで行って」

藤田 「いきなり完成したみたいな。その中でも一番大きかったのは、途中の段階で谷山さんに歌っていただいたんですけど、そこで完璧に出た、歌に助けられたというか」

菊田 「歌はすごく良かった」

藤田 「素晴らしい歌だった」

──アルバムの表題曲でもあるPLEASE KILL OUR MUSIC、これは“そのまま”の意味ですか? 「OUR」というのは「自分たち」?

上松 「一応考えたのは僕なんですけど、実は音楽自体、表題曲には全然関わらないようにしようと思っていて。本当にパッと思い浮かぶ今の状況とか、谷山さんを起用しようと思って、その谷山さんのイメージの言葉だったり。

PLEASE KILL OUR MUSICというとエゴイズムな匂い、あと挑戦的なイメージもあるかもしれませんが、ちょっと違っていて。僕たちは音楽でずーっと迷っていて。音楽というのは99.9%、99.9のあとに“9”がずっと続いていって100%には絶対行かないんですよね。100%のものを作ろうとはしているんですけど、いつだって“9”を続けていく作業で。

 僕たちは恐らく一生音楽を作っていくんです。一生音楽家で生きていくという中で、音楽に埋もれて、迷っていく。そういった中でふと、“僕らの音楽殺してよ”という言葉でやるというのは面白いなと思ったんですよね。それは直感的に考えていることですが、その言葉をただドンと出したわけではないんです。谷山さんと、今やる。僕たちと、音楽をやる。僕たちの、音楽に対する迷い。僕たちを、音楽から助けてよ。そういったいろんなこと。深い意味で僕は考えたつもりです。

 そこから音楽的にも猟奇的なイメージだったり、いろいろと湧いてくるんだろうなと。だからタイトルだけ関わって、みんなはどういうことやってくるんだろう、Elements Gardenはなにをやってくるんだろうと見ていました。

 だから歌詞もこうかなというのを中山に渡して、『これ、自分っぽい言葉になっているから、Elements Gardenとしての言葉にするとどうなるかな』と言って任せて」

──渡された時はどんな気持ちでしたか?

中山 「歌詞がワンコーラスぐらいあって、イメージがあって。あとは煮るなり焼くなり自由にやってって言われて(笑)。それで煮るなり焼くなりしたんですけど(笑)。

 上松さんとは、これはどういう意味なんですか、という会話はあえてせず、今回はオリジナルアルバムだし、ちょっとアーティスティックにやれたらいいかなと。自分の中で、具体的にはこういう意味というのはあるんですが、その考えを理屈によって言葉に意味を持たせるのではなく、漠然としたまま広げていきました。言葉も、意味よりエッジの方を重視してるところもあったり、意味をきちんと持たせるところもあったり。そういうのを全体で表現しようとしてこの歌詞ができました」

上松 「みんな、出てきたものに批判的になることがないんだよね。そこから、僕の考えをどうふりかけようという感じなので」

藤田 「ああ、いいじゃん、と思って(笑)」

一同 「(笑)」

中山 「やろうと思えば誰かがひとつの方向に固めて決めちゃえるんだけど、あえて誰かが出したものをそのまま受け取って、ふわふわさせたまま進めていって、どうなるか分からない、でも何か新しいものができそうだから、と。そしてそのまま最後までいきました」

藤田 「迷走してたつもりはないけど、でも時間はかかりましたね。進む方向は間違っていなかったんだけど。アレンジもいつもよりかかったよね」

上松 「あと曲名に“KILL”って入れられるのは、自分らの企画でしかできないだろうと(笑)。 もちろんプロデューサーは大反対しましたけど。『いいの? 自分たちの音楽、殺しちゃっていいの?』って言われて(笑)。でもやりたいことをやらせてもらえました」

Copyright (C) n3o Co.,Ltd All rights reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2411/25/news189.jpg 「理解できない」 大谷翔平と真美子さんの“スキンシップ”に海外驚き 「文化は100%違う」「伝説だわ」
  2. /nl/articles/2411/25/news134.jpg 「絶句」 ユニクロ新作バッグに“色移り”の報告続出…… 運営が謝罪、即販売停止に 「とてもショック」
  3. /nl/articles/2411/26/news089.jpg 「最高の人間」 大谷翔平が現地で“神対応”見せる 写真家の投稿に反響…… 「息子はまだ信じられないみたい」
  4. /nl/articles/2411/22/news184.jpg 「やはり……」 MVP受賞の大谷翔平、会見中の“仕草”に心配の声も 「真美子さんの視線」「動かしてない」
  5. /nl/articles/2411/26/news184.jpg 「中学生で妊娠」した“14歳の母”、「相手は逃げ腰」妊娠発覚からの経緯を赤裸々告白 母親の“意外な反応”も明かす
  6. /nl/articles/2411/07/news027.jpg 百均で多肉植物を購入→半年以上放置してしまったが…… 驚きの結果に「すごーい!」「品種は何ですか!?」
  7. /nl/articles/2411/26/news188.jpg 「ハリー・ポッター」の“レプリカ剣”を回収 銃刀法違反の可能性か…… 運営謝罪「申し訳ございません」
  8. /nl/articles/2411/26/news052.jpg 日本に1店舗のみの“完璧なマクドナルド”が778万表示の話題 地元民も「そんなすごい店やったんか…」「たまに使ってるけどそんなすげぇとこだったのね」
  9. /nl/articles/2411/25/news193.jpg 辻希美の高2長女、「明日皆さんにご報告があります」 16歳最後の日の意味深投稿に注目集まる
  10. /nl/articles/2411/25/news160.jpg 「これを見て退団するとは……」 楽天・田中将大、最後に見せた“衝撃の姿”にファン複雑 「ほんと辛い」
先週の総合アクセスTOP10
  1. 「絶句」 ユニクロ新作バッグに“色移り”の報告続出…… 運営が謝罪、即販売停止に 「とてもショック」
  2. 「やはり……」 MVP受賞の大谷翔平、会見中の“仕草”に心配の声も 「真美子さんの視線」「動かしてない」
  3. 猫だと思って保護→2年後…… すっかり“別の生き物”に成長した元ボス猫に「フォルムが本当に可愛い」「抱きしめたい」
  4. 「理解できない」 大谷翔平と真美子さんの“スキンシップ”に海外驚き 「文化は100%違う」「伝説だわ」
  5. 大きくなったらかっこいいシェパードになると思っていたら…… 予想を上回るビフォーアフターに大反響!→さらに1年半後の今は? 飼い主に聞いた
  6. 「大物すぎ」「うそだろ」 活動中だった“美少女新人VTuber”の「衝撃的な正体」が判明 「想像の斜め上を行く正体」
  7. 川で拾った普通の石ころ→磨いたら……? まさかの“正体”にびっくり「間違いなく価値がある」「別の惑星を見ているよう」【米】
  8. 大谷翔平と真美子さん、「まさかの服装」に注目 愛犬デコピンも大谷家全員で“歩く広告塔”ぶり発揮か
  9. 「明らかに……」 大谷翔平の妻・真美子さんの“手腕”を米メディアが称賛 「大谷は野球に専念すべき」
  10. 「何言ったんだ」 大谷翔平が妻から受けた“まさかの仕打ち”に「世界中で真美子さんだけ」「可愛すぎて草」
先月の総合アクセスTOP10
  1. 50年前に撮った祖母の写真を、孫の写真と並べてみたら…… 面影が重なる美ぼうが「やばい」と640万再生 大バズリした投稿者に話を聞いた
  2. 「食中毒出すつもりか」 人気ラーメン店の代表が“スシローコラボ”に激怒 “チャーシュー生焼け疑惑”で苦言 運営元に話を聞いた
  3. フォロワー20万人超の32歳インフルエンサー、逝去数日前に配信番組“急きょ終了” 共演者は「今何も話せないという状態」「苦しい」
  4. 「顔が違う??」 伊藤英明、見た目が激変した近影に「どうした眉毛」「誰かとおもた…眉毛って大事」とネット仰天
  5. 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
  6. 星型に切った冷えピタを水に漬けたら…… 思ったのと違う“なにこれな物体”に「最初っから最後まで思い通りにならない満足感」「全部グダグダ」
  7. 「泣いても泣いても涙が」 北斗晶、“家族の死”を報告 「別れの日がこんなに急に来るなんて」
  8. ジャングルと化した廃墟を、14日間ひたすら草刈りした結果…… 現した“本当の姿”に「すごすぎてビックリ」「素晴らしい」
  9. 母親は俳優で「朝ドラのヒロイン」 “24歳の息子”がアイドルとして活躍中 「強い遺伝子を受け継いだ……」と注目集める
  10. 「幻の個体」と言われ、1匹1万円で購入した観賞魚が半年後…… 笑っちゃうほどの変化に反響→現在どうなったか飼い主に聞いた