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緊急INTERVIEW:SCEフランス社長ジョージ・フォルネイ氏
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プレイステーション2欧州発売記念イベントの会場となったバージン・メガストアにおいて,SCEフランス社長のジョージ・フォルネイ氏に単独インタビューに成功した。日本の現状をふまえたヨーロッパでのPS2展開について,興味深い話を伺った
SOFTBANK GAMES:(欧州の)記者会見で「PS2はコンピュータ・エンタテインメントマシンを目指す」という発表がありましたが,日本ではPSタイトルがまだ勢いを持っていて,PS2のエンターテイメント性を十分アピールできていなかったようにも思えるのですが?
フォルネイ:あくまでもPS2はゲーム機であって,DVD-Videoの再生機能はプラスアルファです。欧州では十分な数のゲームが出ます。例えば「The Get Away」。これはロンドンの街並みを再現したレースゲームなんですよ。ほかには,もちろん「GT3」もひかえてるし,「メタルギアソリッド2」もある。
PSでもそうでしたけれども,こうしたビッグタイトルが出るたびに,それに牽引されて本体の売上が伸びていくわけです。だから,PS2も同じ結果になると思いますよ。ゲーム機はそういう形で売れていくので,いま焦る必要なないわけです。
SOFTBANK GAMES:欧州独自のPS2の展開としては何かありますか?
フォルネイ:SCEE独自の展開としては,ヨーロッパ人の好みを考えたゲームの発売をしていきます。これは,日本のSCEが,そのような体制をとれるように協力してくれているからです。そのおかげで,PSは欧州が世界で最も大きなマーケットになれたわけです。欧州全土でPSは3000万台売れてますから。
そのために,世界の中で欧州市場の占めるウエイトは重要になってきています。例えば,スクウェアやナムコ,コナミは,欧州向けのローカライズをしていますし,ヨーロッパ人の趣向に合ったゲームを作り始めています。
SOFTBANK GAMES:PS2はゲームの開発費がかかりすぎる,という話をゲームメーカーからよく聞きますが?
フォルネイ:確かにPS2のゲームは開発にはお金がかかりますが,それはいいゲームを作るための1つの保証みたいなものです。しかし,PS2用ゲームを作る機会は,みなさんに提供しているわけです。
PSの場合は,ソニーブランドのゲームは全体のわずか4分の1で,残りはサードパーティのものでした。それが任天堂やセガとの違いです。任天堂やセガのいいゲームというのは,あくまでも自社で開発したものが中心でしたから。
それとは逆に,PSでは,いいゲームがサードパーティから出てきている。だから,われわれとってサードパーティはとても大切なのです。
SOFTBANK GAMES:先日の発表会では,従来のゲームデベロッパー以外にも,違うジャンルのクリエイターにも声をかけていると言っていましたが,もう少し詳しく教えていただけますか?
フォルネイ:例えば,映画のテクノロジーを生かしたゲームが考えられます。プレイヤーが映画そのものを味わいながら,ストーリーを変えていったり,登場人物やアクションがどんどん変化していくとか。今までは,CD-ROMの容量の都合でできなかったことが,DVD-ROMでは可能となります。すごく期待してますよ。
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