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ゼルダ・メトロイド秘話が満載!E3任天堂記者会見
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2002年5月23日 |
米国・ロサンゼルスの22日(現地時間)の14時30分から,任天堂の共同記者会見が開催された。会場には経営企画室長の岩田聡氏,情報開発本部長・宮本茂氏,そして同じく情報開発本部の手塚卓志氏(写真左)が出席し,同社出展作品の解説などを行った。その模様をレポートしよう。
■GCが液晶で遊べる!? LCDディスプレイ
まず岩田氏が,「1つだけ“サプライズ”を用意しました」と切り出したのは,ブースで公開されていたGC用の液晶ディスプレイの話題。「GCには最初からデジタルアウトプットがあるので画面はキレイ」と自慢げに披露し,このディスプレイが複数の液晶を装着したGCを持ち寄ってネットゲーム(通信ケーブルによる対戦)ができたらおもしろいというコンセプトに基づいて開発されたことを明かしたのだ。
一方,宮本氏は「21日のカンファレンスではGBA4台をつなげて,ゲームセンターでもこんなことができたらいいと話したが,GCでも同様に遊ぶことができる。すべてのユーザーに望んでいるわけではないですが,ネット接続の環境が整っている人や,より(こういった遊びに)興味のあるプレイヤーには,整った環境を提供したい」と発言。ただし,このディプレイは「今回はあくまで参考出展なので,発売時期などは未定」とのことだ。
岩田氏はさらに,この液晶ディスプレイを使った遊びの1つとして,「PSO」の世界観をもとにした対戦カードゲームを作ったことも明らかにした。これは「宮本さんとセガの中裕司さんとの話から出てきた提案」(岩田氏)とのことで,すでに中氏は実際にカードも作り,既に遊べるようになっているという。
そして岩田氏が自らこのカードゲームをデモ。カードとゲームキューブを立体的につなぎたいという構想を話しながら,ブロードバンドで2台のGCを接続。「こうすれば自分の手元が見られないように遊べる」(岩田氏)と遊び方を解説していたのだ。3月末に東京で開催されたGameJam2にそれらしき出展があったが,詳細はいずれセガから発表があるという。
■「ゼルダの伝説」がアニメ調になった理由は?
次に,宮本氏と手塚氏によって各ゲームタイトルの解説が行われた。
まず全世界のゲームファンが注目する「ゼルダの伝説」について宮本氏は,「最も大事にしたかったのはリンクの表情。だからアニメっぽい手法を用いた」と説明。中でも一番こだわったのは目の表現で,「リンクの目があちこち動くところに注目してほしい」と強調していたのだ。
また,たとえばリンクは追いかけてくる複数のサーチライトから逃れるというシチュエーションについては,「1本1本のライトは独自の動きをしている。(ゲームの状況を)よく理解すれば,ライトのどれかを壊せばいいといった,攻略ができてゲームを解いていくことができます」(宮本氏)と,攻略法もチラリと覗かせていた。
手塚氏からも,「ザコキャラも,今までのボスキャラを作るくらいの手間をかけて作った」と,その内容の濃さが強調されたのだ。
■「メトロイドプライム」の神髄は冒険にあり!
「3年前にレトロスタジオのスタッフと会った際,彼らのアートワーク力やスタッフの構成を見て“メトロイド”を作りたくなった」(宮本氏)というメトロイドは,4種類の武器と4種類のバイザーを駆使して冒険するアクションゲーム。以前の「メトロイド」が横スクロールのジャンプアクションゲームだったのに対して,今回は主観視点でプレイする部分が多いのが特徴だ。
この点について宮本氏は,「メトロイドの真髄は,“冒険”にあると思っている。宇宙船の中の狭いリアルな世界を冒険するには,主観が適していた」と説明する。
また,宮本氏自身が工業デザイン出身ということもあって,最もこだわったというのがサムスの変形した「モーフィングボール」だそうだ。「リアルに描かれた世界の中でリアルなサムスが“モーフィングボール”になるということは,どういう構造になっているのか? メトロイドはそれを違和感なく自然に表現できているので,かなりおもしろいと思う」(宮本氏)の仕上がりに自信を見せていた。
さらにこのほかにも,どうぶつの森+やマリオサンシャインについての開発トークや取材記者との質疑応答も実施されている。この模様は後ほど掲載する予定。
[SOFTBANK GAMES]
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