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デジハリのイベントに名越氏。ゲーム業界を語る!?
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2002年6月16日 |
6月16日,デジタルハリウッド東京本校において映画「フューチャー・ゲーム」(右下写真)の公開記念イベントが開催された。ここにアミューズメントヴィジョン代表取締役社長・名越稔洋氏がゲスト出演して,ゲーム業界事情などを集まったユーザーたちに語ってくれたのだ。
「フューチャー・ゲーム」は,ゲーム業界の裏側をスピード感あふれるCG満載で描いた注目作。このイベントでは,ギャガ・コミュニケーションズの坂井洋一氏に次いで名越氏が壇上に上がり,満員の会場にトークを展開した。
まずは「デイトナUSA」「バーチャストライカー」,そして「スーパーモンキーボール」といった,同氏が作ってきたゲームの映像が流されると,「僕はレーシングやスポーツ,さらにはパーティゲームと幅広いジャンルを作らせてもらってきた」と13年を振り返った。
司会者の「ゲーム制作にどんなものから影響を受けるのか?」という問いには,「映画の何気ない1シーンを(ゲームに)反映させることもあるし,直接はゲームに表現しないけれどもアパレルなど他業種の動向も気にかけて,引き出しをたくさん持つようにしている」と答えていたぞ。
また,デジタルハリウッドの学生さんも多く来場者にいるということから,最近のゲーム業界についても触れ,「以前のように特殊な業界ではなくなってきて,昔のようなクセのある人は減ってきた」と説明。
名越氏へゲームアイディアの売り込みをする人もいるようだ。名越氏はこうして持ち込まれたものに対し,「面白そうなものも多い。しかし,オリジナリティがあまりないものや,ビジネスに反映できないものも少なからずある」と,現在の日本のゲームが置かれている問題がクリエイター予備軍にも影響していることを暗に示した。
さらに,セガの新人面接をしていることにも話が及び,「作品がすべてなのは間違いないが,チームでやっていく以上,人間的にきちんとコミュニケーションができる人間であることは重要。遊ぶことも大事だけど,その中で常に問題意識を持っているべき」と話している。ゲーム業界を目指している来場者には非常にためになったのではないだろうか?
肝心な今回の映画に関しては,モーションキャプチャの取り込みシーンなどを例に出し,よくゲーム制作を再現しているとしながら,「ひと昔前なら,こういうシーンが一般観客には何をやっているのか分からなくて,非常にマニアックだと思われたはず。今ならごく自然に画面に出てきても違和感がない。ゲーム業界がそれだけ理解されてきて,ある意味感無量ですね」とコメントしていぞ。
最後に行われた来場者の質疑応答では,「ゲームクリエイターはすぐに会社を移ったりしますよね」などの質問が飛び,名越氏も思わず苦笑いする一幕も。ゲームソフトやAIAIのぬいぐるみが当たる抽選会も行われるなど,内容充実のイベントとなった。
名越氏もイチ押しの「フューチャー・ゲーム」は,6月29日公開予定。みんなで見に行こう!
[SOFTBANK GAMES]
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