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GDCA3人目の生涯功労賞はGBの親・故横井氏に
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2003年3月8日 |
Game Developers Choice Awardsでは,ゲーム開発に際し偉大な功績を残した功労者に対し,生涯功労賞――LIfe Time Achievement Awardがボードメンバーによって選出される。今年は既報どおり,元任天堂の故横井軍平氏が選出された。昨年同賞を受賞したソニックチーム・中裕司氏がプレゼンターを務める。
横井氏は1965年に任天堂に入社。'66年には空いた時間を使って開発した「ウルトラハンド」が大ヒット。70年代には光線銃ゲームを開発した。
そして'80年にクレジットカードサイズの液晶ゲーム機「ゲーム&ウォッチ」を開発,世界中で瞬く間に大ヒットを生み出した。横井氏はこのゲーム機で現在の任天堂ゲーム機の基本操作系となる「十字ボタン」を開発している。
同年,アーケードゲーム業界に本格参入した横井氏は,宮本茂氏の企画したゲームのハードウェア部分を担当,第1作の「ドンキーコング」はアーケード業界に旋風を巻き起こした。以後,この二人の天才によるコラボレーションは「ドンキーコングJr.」「マリオブラザーズ」といった傑作ゲームを世に送り出していった。
'89年には横井氏の元で世界でもっともポピュラーになったハンディゲーム機「ゲームボーイ」が世に送り出された。発売当初はテトリスの対戦で,後にはポケモンで利用されることになる通信機能を付けたのも同氏の功績である。ゲームボーイファミリーは横井氏による小型化(ゲームボーイポケット)の後2度のメジャーバージョンアップを経て,現在は総発売台数が1億4000万台を越える,世界で一番普及したゲーム機となった。
'96年に任天堂を退社し,コトを設立。小型液晶ゲームのゲームデザインを経てワンダースワンの開発に着手,しかし'97年10月の突然の交通事故死によりこの世を去った。
授賞式には横井氏の家族が出席し,栄誉あるこの賞を天国にいる横井氏に捧げるとスピーチした。
この授賞式では改めて横井氏の功績を再確認することが出来た。今の任天堂ゲーム,そしてゲーム業界の基礎を作り上げたと言っても決して過言ではいだろう。
[SOFTBANK GAMES]
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