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コナンがGBAに!「アドバンスムービー」11月発売
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2003年10月24日 |
am3は本日(10月24日),ゲームボーイアドバンス用周辺機器「アドバンスムービー」を,11月20日に発売することを正式に発表した。
「アドバンスムービー」は,スマートメディアに記録した動画コンテンツなどを,GBA上で再生できるようにする周辺機器。今年2月に発表されて以来,実に半年ぶりの正式発表となる。
本日開催された発表会では,am3代表取締役会長の吉田望氏,同社代表取締役社長山下顕一氏,同代表取締役黒川文雄氏が列席。11月20日に発売が迫る「アドバンスムービー」の詳細が明らかにされたぞ。
黒川氏によると,注目のアダプタの値段は3,200円。同時発売として,人気漫画「名探偵コナン」。第1話「社長令嬢誘拐事件」〜第3話「大都会暗号マップ事件」1話ずつを収録したオリジナルスマートメディアを,各2,380円で発売する。
初回限定セットとして,アダプタと第1話のスマートメディアがセットになったセットを,3,800円で同日発売。このセットのみ,3万台の限定発売となる予定だ。
コンテンツは,今回の「名探偵コナン」1〜3話に加えて,12月18日にコナン5話〜8話……という感じで,1カ月ごとに発売する。2004年1月20日には「タイムボカン」シリーズの発売も予定している。DLサービスは4月以降を予定しており,インターネットおよびキオスク端末(アドバンスガチャガチャ)経由が計画されており,コンテンツ料金は「100円〜500円を予定している」(黒川氏)とのこと。ブランクメディアも1,800円で発売される予定だ。
このほかのコンテンツに関しては,「現在各社に折衝中」(黒川氏)とのこと。「プロダクションI.G.やマッドハウス,アニメスタジオ,手塚プロダクションの参入も確約として頂いている」(黒川氏)というぞ。詳細なコンテンツ名は明らかにされなかったが,鉄腕アトムや攻殻機動隊がGBA上で見られる日も近い……?
なおコンテンツの収録時間は,前回の発表会と同じく32Mバイトのスマートメディアに約24分の映像,音声なら5時間を収めることが可能。GBAでの映像再生可能時間は約7時間となる。動画のコーデックには仏アクトイマジン社の最新技術が採用されており,多少のにじみがあるものの,GBA画面上で見るには申し分のない質となっているのも嬉しい限りだ。
ちなみにこのコーデック技術は,スクウェア・エニックスの新作「キングダム ハーツ チェイン オブ メモリーズ」にも採用されるという。映像の美しさも魅力となっている「キングダムハーツ」。同作と同じレベルの映像が見られる,ということにもなるのだ。
なおセキュリティに関しては,工場でam3スマートメディアのCPUにIDを直接書き込み,そのIDを再生側GBAのARM7(GBAの搭載CPU)で解析する,という方法を採用(アダプタでは解析しない)。IDとコンテンツは合体しているため,「万が一コピーをしても,ほかのメディアで再生はできない」(黒川氏)仕様となっているという。「海賊版制作のためには1,000億円単位の投資をしないといけない。事実上不可能だと考えている」(黒川氏)。
任天堂業務部の田中氏は,「GBAは今年6月で3700万台,年末には5000万台へ到達しそうな勢いで売れている。そのGBAに映像,というコンテンツを導入できる『アドバンスムービー』は,大きな可能性を秘めていると感じる」と意気込む。am3山下氏も,「『ゲームボーイ』という媒体は10年以上にわたって生活の中に入り込んできた。そのGBAなら映像の流通メディアとして十分に活用できると確信している」と同事業に自信を見せていた。
流通チャネルは,「玩具店はもちろんのこと,できるだけ多くの販売店で扱ってもらえるようにする」(吉田氏)。海外販売に関しては,「まだ白紙だが,まずは米国で発売したい」(山下氏)ということだ。
[SOFTBANK GAMES]
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