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コーエー今後の事業戦略を襟川会長が説明
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2003年11月18日 |
既報の通り,コーエーは11月18日(本日),中間決算および事業戦略について説明会を開催した。
2003年9月期の連結売上高は108億円で,前年同期比10.4%増となった。ゲームソフト事業では,「信長の野望 天下創世」などPC用タイトル2本,コンシューマーゲームソフトは「真・三國無双3 猛将伝」など7タイトルを発売し,売上高78億円・営業利益24億円を記録している。同社では,ほかにも流通・メディア事業・ベンチャーキャピタルなどを展開中だ。
2004年3月期の通気計画は,連結売上高313億円,当期利益72億円を予定。株主に対し,(2004年3月期)原則年間配当性向30%,または1株辺り年間普通配当50円とし,100万株の取得枠の設定など,積極的な利益還元を図るという。
これを実現すると同時に,さらなる飛躍のため,コーエーは手綱を緩める気配はない。壇上に立った代表取締役会長・襟川恵子氏らは,総合エンターテイメントコンテンツプロバイダー戦略,システムオーガナイザー戦略,そして分散拡大化戦略を展開すると発表。
総合エンターテイメントコンテンツプロバイダー戦略では,「戦国無双」などのアクション大作リリース,主力タイトルの積極的な海外展開,女性向け事業拡大,そして根強いファンのいる歴史SLGのリリースを軸にしていくようだ。また,オンラインゲーム,そしてモバイルコンテンツの拡充を図る。既報の「大航海時代 ONLINE」もこの戦略説明時に明らかにされている。
システムオーガナイザー戦略としては,女性ファン市場の新たな掘り起こしをポイントとしている。「金色のコルダ」や「アンジェリーク エトワール」といった新規ネオロマンスタイトルの投入とともに,イベントや関連グッズなどのメディアミックスの強化を挙げた。Web通販事業の強化や携帯電話やインターネットの活用にも結びつくこととなる。
そして最後の分散拡大化戦略では,ネットワーク事業を台湾・韓国で強化する(2005年3月期にはオンライン新作を投入予定)ほか,中国市場にもネット事業進出を図る計画。欧州でも直販体制の確立が進められるようだ。
同時に開発体制では中国でのローカライズ作業とタイトル開発に加え,シンガポールでのオリジナルタイトル開発を展開する。カナダでも2006年3月期からローカライズ,2007年3月期にはオリジナルタイトルの開発ができるようにまでしたい,とのこと。襟川会長は,特にコピー問題をクリアできるネット事業で中国に,開発体制強化でシンガポール,カナダに期待しているようにうかがえた。
[SOFTBANK GAMES]
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