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「テレビゲームとデジタル科学展」ついに開幕!!
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2004年7月16日 |
ついに明日(7月17日),国立科学博物館において「テレビゲームとデジタル科学展」が開幕する。ゲーマーはもちろん,PCに携わっているユーザーならば一度は足を運んでおきたいイベントだ。10月11日まで。明日からの一般公開に先がけ,本日(16日)は開会式やプレス向けの内覧会などが行われた。
「テレビゲームとデジタル科学展」は,“身近なゲームを通してコンピュータの役割を,楽しく学び,体験できる”注目イベントだ。歴代PCやゲーム機のハードがずらりと並び,その遍歴が体験できる。
開幕式は,タルボサウルス(白亜紀の肉食恐竜)の化石の前で行われ(イベント会場は別館),来賓らが最新技術を集約したデジタルエンターテイメントと太古の恐竜を比較してコメントしていたのが印象的だった。午後6時すぎ,テープカットが行われ,3カ月にもなる一大ゲームイベントがスタートした。
会場内は,スミソニアンらの協力により,二度と見ることができないものも多数出展されている。
展示スペースの最初のコーナーでは,'46年に登場した世界初のコンピュータ(といわれる)「ENIAC」の一部や回路図を中心とした展示が行われている。まさか生きているうちに「ENIAC」をこの目で見ることができるとは……。ほかにも世界初のマイクロプロセッサであるインテルの4004,Alto,MZ-80K,IBM-PCなど貴重なものが多数出展されている。PCやゲームに携わる人間なら,ここのスペースだけでも見る価値十分だ。なお,特別協賛のSCEのピポサル君が“特別名誉博士”として,身振り手振りで会場の案内をしてくれた。
もちろん,ゲームの歴史についてもかつてない規模(質の)出展となった。TVゲームのルーツといわれるオシロスコープのようなCRTを利用したテニスゲーム('58年)のデモを見る機会など滅多にないはずだ。さらに,世界初のコンピュータゲーム「Spacewar」('62年)や,家庭用のテレビを意識し光線銃も使えた「BROWN BOX」('68年)のレプリカを見ることができる。わずか40年間でビデオゲームがいかに進化したか,会場でキミも見てみよう。
家庭用ゲーム機の元祖「ODYSSEY」('72年),家庭用「POMG」('73年)も実物が展示されている。ゲーマーならずとも必見だ。次のコーナーでは,業務用各種エレメカ,そして「スペースインベーダー」と,歴史に名を残すアーケードゲーム筐体が所狭しと並ぶ。
その後が圧巻!! 日本での家庭用TVゲーム&PCのハードが多数展示されているのだ。「テレビテニス」「任天堂テレビゲーム15」「ATARI2600」「システム10」などのメジャー機はもちろん,「クリエイトビジョン」「コレコビジョン」「ビデオアタック」「TV-FUN」「スーパービジョン」「ブラックジャガー」……。若い人には知らないハードもあるのでは? SOFTBANK GAMESのH副編集長ですら半分くらいしかコレクションしてないという。
PCでもハチハチ,キューハチ,MSX(Oh! HitBitが懐かしい)はともかく,コモドール64,ぴゅう太,AMIGA1000などなど,あまりお目にかかれないものばかり。
写真を見れば,一緒に出展されていた「レーザーアクティブ」や「PiPin@」,ファミコンのロボットやファミリートレーナーなどが全然ヌルい展示であることが分かるはずだ。
ゲームハード以外にも「ゲームが社会に与える影響」などとされたパネルによる報告も興味深い。SCE提供によるEYE-TOY,バンダイ提供の「デジモンバトルクロニクル」などが楽しめるほか,巨大スクリーンを使った来場者参加型ゲーム,物販コーナーなど内容もりだくさん。また,石のような端末を持ち,「デジモン」の世界観を実際のRPGで体験できるユビキタスコンピューティング技術を投入した企画も行われている。
「テレビゲームとデジタル科学展」の入場料は一般・大学生が1,300円,小・中・高校生/600円。詳細はこちらの公式サイトを参照のこと。
[原 毅彦, SOFTBANK GAMES]
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