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式神の城IIIも! タイトーの新基板・Type X詳細発表
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2004年9月2日 |
タイトーは,本日(9月2日)開幕した「第42回アミューズメントマシンショー」の会場において,新ゲームシステム基板「TAITO Type X」のラインアップなどを発表した。
6月に発表された「Type X」は,PCとWindows(XP)をベースとしており,製造コストの低減と,安価で汎用性の高い開発環境が利用でき,ゲームソフト開発の大幅なコストダウンを実現するとして,ゲーム開発メーカーの注目を集めている。
タイトーブースで行われた発表会で,同社のAM開発部長・内藤峰氏は,「グラフィックボードやHDDはある程度自由に選択できるため,オーバースペックがなくリーズナブルな設定でゲーム開発ができる」と話す。HDDにゲームソフトが書き込まれるため,コピーなどの心配もあるがUSBドングルなど複数のプロテクトにより強固なセキュリティを実現している。
またOSにWindows XP Embeddedを採用していることから,何とマイクロソフトのコーポレートバイスプレジデント・古川享氏からもビデオメッセージが届いていた。古川氏らによれば「〜Embedded」は,医療や金融のATMなどで実績を持つバージョンで,安定性やセキュリティなども自信を見せる。
ビデオメッセージの中で古川氏は,通常のWindows PCで開発が行え,構築してきたPCのツールやライブラリが使えるというメリットを繰り返しアピール。同時にゲームセンター経営者も入れ替えなどが容易であるとした。また,将来はネットワークを介してのアイテムのやり取りなどもできるとし,「新しいプラットフォーム(Type X)は,新しいビジネスを生み出す」(古川氏)と,「Type X」に期待していることを明らかにした。
次いで,この「Type X」の第1弾は,10月に登場するシューティング「翼神」(開発:タクミコーポレーション)であることも明らかに。なお,この「翼神」はAMショーのタイトーブースにプレイアブル出展されている。
発表された「Type X」用ソフトラインアップは以下の通り。
・翼神(SHT・タクミ・10月予定) ・カオスブレイカー(対戦ACT・タイトー・12月予定) ・ハリキリオンライン プロ野球(SPT・タイトー・12月) ・雷電III(仮)(SHT・モス/セイブ・2005年春) ・式神の城III(仮)(SHT・アルファシステム・2005年)
そのほかパートナーとして,アークシステムワークス,ケイブ,サクセス,スコーネックエンターテイメント,トレジャー,童の名が挙がっている。またクロスノーツ/彩京も参入予定だ。
発表会では,その参入メーカーの中から,アルファ・システムの企画部企画課・須田直樹氏,ケイブのアーケードゲーム開発部部長・池田恒基氏,アークシステムワークスのディレクター兼メインプログラマー・家弓拓郎氏が壇上に。
アルファ・システムの須田氏は,「従来は高価な専用の開発機材が必要だったのに対し,Type XはPCで開発できるのが嬉しい」と話す。なお注目の「式神の城III」は,「Type X」の大容量のおかげもあり,家庭用でしか入れられなかったキャラクターの会話のやり取りなども入れられるという。ストーリーは「I」や「II」の流れとはちょっと違う,番外編のようなものになるとか。新キャラクターが登場することも仄めかしていた。
次いで,ケイブの池田氏が「これだけの高スペックが使えるのが嬉しい」と語った。得意のシューティングゲームを開発している模様だが,「Type Xのスペックをフルに使ったものを開発したい」とコメントしていた。アークシステムワークスの家弓氏も,「Type X」用新作の詳細は避けたが,格闘ゲームが得意としているだけに発表が楽しみ。「Type Xのキラーソフトといわれるようなタイトルを開発する」とし,関係者から「心強い」と喜ばれていたのだ。
Windows PCで開発できるという最大のメリットで,「Type X」用新作も次々登場しそうだ。
[原 毅彦,SOFTBANK GAMES]
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