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CRIの最新ミドルウェアSound Factoryを実機体験
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2004年9月7日 |
日本で最も採用されているミドルウェアといえば,CRIミドルウェアのADXやSOFDECだろう。今回のCEDECでは,同社の最新ミドルウェア「Sound Factory」を実際に体験できるということで,同社のご好意によりまたまた体験させてもらった。……GDCのときは開発者が殺到してほんのちょっとしか触れなかったもので。正式発表前だったのに。
「Sound Factory」は,セガのアーケードゲームに10年前くらいから使用されていた実績のあるサウンドミドルウェア。ADXがCD/DVDからのストリームによるBGMやセリフなどを得意とするのに対し,「Sound Factory」はオンメモリで効果音を鳴らすときに使われることを想定している。
基本的にはサンプリング音(aiff/wav)が使われ,これをメモリに配置して鳴らす。サウンド群はバンクと呼ばれるグループ分けができ,使わないバンクはメモリから削除することで,メモリの節約が可能だ。例えば,対戦格闘ゲームの場合は共通効果音,プレイヤー1の効果音,プレイヤー2の効果音に分け,必要な効果音だけをロードする,という具合だ。
LANなどでターゲットマシンを接続することで,実機からの音声出力が可能になる。サウンドのピッチやエフェクトなどもリアルタイムで調整した直後に実機で確認することができる。今回は通常のテレビで行ったが,機材が揃っていれば,サラウンドにも対応している。
さて,目玉になるのはICS (Interactive Controlled Sound) 。最大16音の音声を組み合わせ,グラフ形式で音量やピッチを調節することで,インタラクティブに変化する効果音を作成することが出来る。今回デモしたのは車のエンジン音。GDCの時はごまかしていたが(笑),今回のデモでは正式に「アウトラン2のエンジン音」と発表された。ちなみに,構成音を個別にミュートしたり,その音だけ出すということができ,音の確認も容易にできる。他にも,MIDI再生やADXのエンコーディング&テスト出力,サウンドを組み合わせて新しい効果音を作る機能も搭載されている。
なお,「ゲームにおけるムービー再生とサウンドデザイン」というセッションが別に行われた。ここでは「SOFDEC」のドルビーデジタルデモ(ゼノサーガエピソードII)やADXの新機能(フェードやボイスハイライト,ドルビー対応)などがデモされた。
[SOFTBANK GAMES]
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