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CEDECでPSPのセッション! Adhocネットに期待!?
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2004年9月8日 |
「CEDEC 2004」最終日となった本日(9月8日),SCEの開発研究本部ネットワークシステム開発部部長・川西泉氏が壇上に。
「PSP開発環境におけるゲーム制作について」という名の付いたこのセッションに会場は満席。新ハード“PSP”の注目度がいかに高いかを証明していた。
川西氏はまず,既に明らかになっているPSPの概要を説明。16:9の画面を採用したのは,TVを利用せずに自機だけで完結する携帯機のためだとか,“ホールドボタン”はウォークマン同様に誤作動防止の電源ホールドの機能(海外で違った機能で紹介されたらしい)であることなどを順番に説明していった。
PSPのシステムアーキテクチャ図も再度公開され,PSPのCPUが統合されたチップであることなどを改めて解説。そのPSPのCPUブロックダイヤグラム図の説明では,このCPUがGame Processing UnitやMedia Processing Unitなどで構成され,ともにR4000コア/333MHzであることも紹介していた。Media Processing UnitではH.264コーデックエンジンなども装備。MPEG4/AVCの動画デコードも行う。この辺りも既に公開されているが,受講者たちは,その機能説明を聴き逃すまいと,熱心にメモをとっていた。
また,PSPはBezier,B-Splineによる曲面処理が綺麗なことを強調する川西氏。また,PSのときは(ゲーム開発者に)使ってもらえなかったと苦笑いするモーフィング機能も,PSPにはデフォルトで搭載しているという。
特に川西氏が強く注力しているのはネットワーク機能のようだ。それもローカルエリアでの通信対戦ゲームを実現するAdhocネットワークを推進していきたいとする(PSPはアクセスポイントを介しての通信も可能)。マッチングやほかのPSPの探索を行うIBSSのほかに,実際に対戦をするために使用する独立したIBSSを設け,IBBSを分けることで無関係なトラフィックによる性能低下を抑えるような仕組みも説明されている。
このAdhocネットワークを介してゲームを楽しむため,ユーザーがPSPを持って集まる。そこでゲームだけでなく,人と人のつながりもSCEは期待してるようだ。
さらに「PSPのゲーム製作は“原点回帰”」とし,SCEがPS時のように強力な開発環境の提供をするなど,開発者のPSPタイトル制作効率への貢献をしたいと話した。
[SOFTBANK GAMES]
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