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「ポートピア連続殺人事件」の舞台を巡るゲイムマンの「レトロゲームが大好きだ」(2/2 ページ)

今回取り上げるのは、「ポートピア連続殺人事件」です。神戸、京都、洲本と、実在の場所が舞台となっているこのゲーム。それらの場所へ実際に行ってみて、ゲームの雰囲気を感じ取ってみました。

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神戸から堀井さんの地元へGO!

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神戸港・中突堤。一見それっぽい観覧車があるが……

 神戸港から見える観覧車は、対岸の「モザイクガーデン」のもの。

 この観覧車ができたのは1995年。もちろん、「ポートピア連続殺人事件」が発売された時にはまだなかった。

 ということはやはり、ゲーム画面に出てきたのは、1981年にできたポートピアランドの観覧車だろう。

 世界一の大観覧車としてギネスブックに載ったこともあるが、神戸港からは見ることができない。

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ポートピアランドがあるのは、ポートライナー・南公園駅の前。残念ながら、2006年3月31日に閉園が予定されている

 ゲームでは神戸港から淡路島の洲本に行けるが、現在ここから洲本への船は出ていない。なぜなら……

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 明石海峡大橋ができたから。

 ということで、舞子から高速バスに乗って、洲本まで行ってきた。

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 終盤で重要な地点となる洲本。実は堀井雄二氏の地元である。

 ゲーム画面に出てくるのと同じような形の山があった。これが三熊山で、実際には山の上に洲本城がある。

 洲本港とバスターミナルの近くには、紡績工場の古い建物を再利用した、レンガ造りの「アルチザンスクエア」という建物群があった。

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洲本アルチザンスクエア。レストランや店舗、図書館などがある。サモトラケのニケがお出迎え

登場人物の描写にドラマ性が

 「ポートピア連続殺人事件」をプレーしていて感じたのは、登場人物がそれぞれ魅力的に描かれていて、決してアドベンチャーゲームの“フラグ”(ゲームを進める条件)に終わっていないことだ。

 特に最初の被害者である山川。ゲーム中盤から終盤にかけて、新たな事実が判明していく。

 山川の日記や、由貴子が悲しむシーンなど、印象的な場面には、ファミコン版で新たに加わったものが多い。

 PCからファミコンへの移植にあたって、ストーリーが強化されているといえるだろう。

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 「ポートピア連続殺人事件」では、神戸と洲本のほか、京都も舞台となる。

 行ってみた。

 ゲーム画面に描かれている塔を、東寺の五重塔と思い、五重塔と大文字山が同時に見えるポイントを探したが、見つからなかった。

 しかし後から考えてみると、八坂の塔ならもっと大文字山に近かっただろう。同時に見えたかどうかはわからないけれど。

 さらに、京都の阿弥陀ヶ峰にも行ってみた。

 新日吉神社という神社に至り、本殿の裏手に大きな木が生えてたのを見て、満足して帰ったのだが、後で調べてみたら、実は阿弥陀ヶ峰の入口にも達していなかったようだ。

 ゲームに出てくるような場所へ行くには、さらに500〜600メートルほど奥に進まなくてはならなかったらしい。

 確かに新日吉神社の先にも道はあったが、女子大の敷地内に通じているように見えたので、引き返したのだった。

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結局、何のために京都まで行ったのかよくわからない

 堀井雄二氏は「ポートピア連続殺人事件」の後、「北海道連鎖殺人 オホーツクに消ゆ」「軽井沢誘拐案内」と、実在の土地を舞台としたアドベンチャーゲームを作っている。

 「軽井沢誘拐案内」だけファミコンに移植されていないが、現在では携帯電話で3作品ともプレー可能だ。

 携帯電話に移植された「ポートピア連続殺人事件」は、ファミコン版が基になっているが、むしめがねがない。また、途中セーブが可能になっている。

 つまりファミコン版より、かなり遊びやすくなっているのだ。

 いずれ時間ができたら、今度は「オホーツクに消ゆ」の舞台も巡ってみたいと思う。

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