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次世代ゲーム機は絶対欲しい

「東京ゲームショウ2006」でプレイステーション 3の値下げが突然発表されたが、この記事がやはりトップを飾った。価格が下がったからではないが、次世代ゲーム機は絶対に欲しいと思う。

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 9月22日〜9月24日に開催された「東京ゲームショウ2006」が怒濤のように過ぎ去った。

 次世代機がようやく勢ぞろいした今年は、3日間トータルの来場者は19万2411人。20万人達成はならなかったものの、一般公開初日の動員数8万4823人という数字を考えると、プレイステーション 3をはじめ、新しく登場するゲームに興味を持つユーザーが多かったことの結果だと思う、ということは、東京ゲームショウ2006の締めとしてすでに書いた

 ただし、次世代機がこれほど注目を浴びたからと言って、手放しで喜んでいられる状況でないことは業界としても分かっているはずだ。9月14日に開催された任天堂の「Wii Preview」でも、同社の岩田聡社長は「あらゆる娯楽は(我々の)コンペティターである」と語っている。CATVなども含めたTV番組やDVDコンテンツ、インターネットに存在する動画コンテンツだけでなく、小説も音楽も、あるいは仕事も勉強も(?)すべて“ゲーム”というジャンルの競合だ。ニンテンドーDSで成功した任天堂であっても、据え置き型ゲーム機で簡単に同様のことが起きるわけではない、という認識を持っている。同社が発表した「Wiiチャンネル」での天気予報やニュースが、果たしてWiiの電源を常に入れるきっかけとなるのかは分からないが、一般的なネットサービスと同じく、“なんとかユーザーの限られた時間を使わせてゲーム機に向かわせよう”という試み、努力はひしひしと伝わってくる。

 長時間のプレイが必要な大作RPGを例に挙げて「そんなに長くかかるゲームなんて時間がもったいないからやらない。だから次世代機はいらない」という話もあるだろうが、そもそも現在の世の中は多様化しているわけであり、“ゲーム”という定義も多様化しているし、その結果として多様化したニーズに応えたニンテンドーDSの躍進があったわけだ。次世代機を見る上で、そういうジャンルのゲームだけを取り上げて考えると、これからの動向における判断を見誤るような気がする。そもそも、かつてRPGがもてはやされていた時だって、同じ理由でプレイしない友人なんていっぱいいたし(合コンに忙しかったから、なんてことは言わない。ああ、これも立派にゲームと競合するジャンルだ)。

 Wiiは「Wiiチャンネル」で多様化に対応する糸口をつかもうとし、プレイステーション 3はハイビジョン対応、HDMIやBlu-rayに加えて、ゲームをダウンロードして転送するだけでなく、いまでも“AV機器”として活躍しているシーンが多いPSPとの連携を視野に入れたりと、“メディアサーバ“としての活用法も考えているかもしれない。PSPのシステムソフトウェア更新履歴を追っていけば、おのずと分かってくるだろう。

 また、約1時間をかけて“ネットワークコンピューティング”について語った久夛良木健ソニー・コンピュータエンタテインメント社長兼グループCEOの基調講演は示唆に富んでいた。これまでのゲーム機の歩みから説き起こし、ネットワークでデータを扱うこと、データをダウンロードさせるだけでなくユーザーを参加させること、パッケージソフトとネットワークサービスの共存、プレイステーション 3による分散処理、プレイステーション 3を利用した店頭でのサービス展開、そして最後に「おぼろげながらも(これまで話したことの)一端を感じさせてくれる映像」(久夛良木氏)として紹介された「AFRIKA(仮称)」のトレーラーなど、このハードの可能性を示したものとなっていた。ひさびさに“エバンジェリスト”として語られた久夛良木氏の話は、聞いたときには気付かなかったが、あとから考えるほどわくわくしてくる。

 Xbox 360はこの手の“タマ”が少ないのが気にかかるが、こちらはWindowsを持っている強みを生かして、Windows Media Center Editionとの連携も含めて、何らかの戦略を練っていることだろう。

 プレイステーション 2が発売されてから今年で6年。次世代機の寿命がこの程度の期間だとしても、これまでと同様に、その間には技術的な側面だけでなく、サービスも大きく変化していくはず。ゲームだって、ゲーム機の使われ方だって、もっと進化していくと思う。

 だからユカタン、とりあえず次世代機買おうよ(笑)。

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