解体屋マリオの大冒険! 「レッキングクルー」:ゲイムマンの「レトロゲームが大好きだ」(3/3 ページ)
ファミコン初期のアクションパズルである任天堂の「レッキングクルー」を取り上げます。全100面のボリュームと、敵をうまく誘導できたときの喜び、壁を一気に破壊したときの爽快(そうかい)感など、多くの魅力を持つゲームでした。
ハンターチャンス!
そんな時に雑誌で知ったのが“ゴールデンハンマー”の存在だ。
爆弾が3つ以上あった場合、どれかにアイテムが隠されている。その爆弾を3番目に爆発させればアイテムが出てくるのだ。アイテムの多くは点数が得られるだけのキャラクターだが、PHASEの数と、そのPHASEでハンマーを振った回数を足して、8で割った余りが1ならば、ゴールデンハンマーという便利なアイテムが出現する。(参考:「ゲームサイドLEVEL1」2008 VOL.2 バーチャルコンソールウラワザ事典)
このゴールデンハンマーの威力は絶大で、普通は複数回たたかなければ壊れない壁を一撃で壊せるばかりか、敵をたたいて下に落とすこともできる。さらに、ハンマーを連打しながら移動すると、床のない場所を歩くことすら可能なのだ。
そこで、爆弾の多いPHASE 55でゴールデンハンマーを獲得。これでマリオはほぼ無敵! あとの45ステージも楽々クリアだ!
……と思っていたが甘かった。ハンマーの攻撃範囲が非常に狭くて、敵をたたくのはかなり難しい。それに空中を歩くのには、かなりのボタン連打が必要。だいいち、空中移動しても打開できないタイプのハマりに陥ってしまえば、ゴールデンハンマーなんか宝の持ち腐れ。
いったんミスしたりリセットしたりすれば、普通のハンマーに戻ってしまうので、次にアイテムが隠れているPHASEまでは、自力でクリアしていかなければならないのだ(クリアできないPHASEを飛ばして進むこともできるけど)。
そんなわけで、ゴールデンハンマーに賭けた私のもくろみは外れ、結局いまだにPHASE 57をクリアできていない。
ちなみにゴールデンハンマーというのは、当時テレビ朝日系列で放送中だったクイズ番組「100万円クイズハンター」にヒントを得たアイテムと考えられる。この番組は平成に入っても続いていた長寿番組で、柳生博さんの親しみやすい感じの司会ぶりが印象的だった。
前半のクイズで、正解した回答者はパネルに隠れた賞品を獲得するのだが、ひとつだけ賞品とともにゴールデンハンマーの入ったパネルがある。後半のクイズは、正解者がほかの回答者から賞品をひとつ横取りする“ハンターチャンス”で、このクイズのうち1問、ゴールデンハンマーを持った人だけが解答できる問題があった。
……そういやこっちのゴールデンハンマーも、問題に答えられなかったら逆に賞品を横取りされるので、必ずしも持ってれば有利になるとは限らないアイテムだった。
レッキングクルーは、ファミコン(ROMカートリッジ)のほか、ディスクシステム、ゲームボーイアドバンス(ファミコンミニ)でも発売された。Wiiのバーチャルコンソールでもプレイできる。
後、スーパーファミコン版もあった。ファミコン版を忠実に移植したレッキングクルーと、リメイクされた「レッキングクルー'98」が収録されている。このレッキングクルー'98についてもいろいろ書きたいことがあるのだが、長くなりそうなので、別の機会に改めて詳しく取り上げようと思う。
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