手書きメモを簡単デジタル化! 「ショットノート」のホワイトボード版で会議も遊びもお役立ち:散歩するガジェット(3/3 ページ)
累計販売数が100万冊を超えた「ショットノート」シリーズの新機軸製品「ショットノート(ホワイトボードタイプ)」。このオフィスで大活躍するアイテムであえて遊んでみた。
次にペーパーの「ショットノート」でも「やってみたいな」と思っていたのですが、貧乏性につきもったいなくて着手できなかったショットノートによるパラパラマンガを制作してみました。筆者は「描く」よりも「書く」ほうが得意なのは想像に難くないと思うのですが、さらに補足すると図画工作の時間でもお絵描きよりも粘土のほうが、美術の時間でも写生よりも彫刻のほうが得意だったという、かなり残念な作画能力を有しています。当初、元同人作家の知人に協力を依頼したのですが、多忙につき断られてしまい苦肉の策なのでありますが、そういった「絵心のない人でもそれなりに楽しめてるじゃん」というような視点で眺めていただければ幸いです。
制作の手順は単純で、描いて撮影(取り込み)する、動きのある部分をちょっと消す、描き足して撮影(取り込み)する、動きのある部分をちょっと消す……の繰り返しです。すべてのコマを「SHOT NOTE」に取り込んでからEvernoteに送り、Evernoteから取り出した画像を有料映像編集ソフト(Edius Neo)で順番に並べたものをWMV形式で書き出して、YouTubeにアップしています。撮影の際には玄関の照明だけだと下部が暗くなってしまっていたので、均一に光が当たるようにスタンドライトを補助光に使用しました。深夜だったため周囲は寝静まっており単独での作業だったのですが、本来は描く担当、撮影の担当と分担すべきで、そうすれば作業はよりスムーズだったことでしょう。1人で作業すると、ホワイトボードマーカー、イレイザー、スマートホンの持ち替えだけでもけっこうな手間です。今回は無音声ですが、効果音をいれたり字幕をいれたりして紙芝居のようにしてもおもしろいでしょう。
ドローソフトやタブレットをバリバリ使いこなせるユーザーだと、「なんでそんな回りくどいことを!?」と思われるかもしれませんが、筆者のようにドローソフトの使い方から勉強しなければならなかったり(いまだにベジェ曲線が引けません)、絵心はあるけれどもパソコンはあまり得意でないという世代の方にも、エンジョイいただける手法ではないかなと、深夜に玄関でゴソゴソやりながらふと思っておりました。
最後に冷静になって厳しく見てみる
筆者はザウルスやらPocket PCやらが大好きだったクチで、PDAは比較的早くから公私にわたり使っていたのですが、同時に紙のメモや手帳も手放したことがありません。やはり、いくらデジタルガジェットが高速起動になり長時間駆動になっても、取り出して即記入できる紙のメモのお手軽さ、確実性も捨てがたいものがあり双方に長所があります。
そういったことがあり、この「ショットノート」というシリーズは「まさに待ってました!」というツボにハマった製品で、日々、タイプ違いを状況に応じて使い分けています。今回もノリノリでエンジョイしたのですが、ここでちょっと冷静になって厳しく見直してみようかと思います。
まず、上部の書類ナンバー、日付の記入欄に記入した数値を取り込んだ際に自動的に設定するのですが、これがうまく認識されない場合があります。今回の場合、特に細いホワイトボードマーカーを使用した際に顕著でした。これは2重に書いて線を太くすることで回避できるのですが、会議中などに2度書きするのは手間ですから、ある程度、太字のホワイトボードマーカーの使用が望ましいでしょう。この点が分からずに使用していると、「うまく使えないな」ということになってしまいます。それから、当たり前といえば当たり前ですが、撮影するわけですから照明もムラなく当てたほうが取り込んだ画像が判別しやすくなります。
次に、通常のメモやノート製品に比べて「ショットノート」シリーズはコストパフォーマンスが良くはないということがあります。これはアプリが無料で使用できることを考えると、必ずしも「コストパフォーマスが悪い」と断言できないのでが、B5サイズで70枚のツインリングタイプLLサイズが630円というのは個人的には高く感じてしまい、それよりは安い小さいサイズのものやルーズリーフタイプを使用しています。その点、ホワイトボードタイプは繰り返し使用できますから、初期投資が許容できればランニングコストという点では最善の選択だといえるでしょう。「ショットノート」シリーズは売れ行きも好調ということですから、今後の企業努力にも期待したいところです。
筆者はなかなかに楽しめたガジェットでしたし、「書いて取り込んだら消す」というホワイトボードタイプの使用方法が「ショットノート」という製品シリーズにマッチしているとも思いました。この製品に興味を持った企業勤務の知人も、毎朝ミーティングのときホワイトボードに書いたものを各人がメモしているそうで、「これがあれば取り込んで即業務に入れていいなあ」とコメントしていました。メーカーの狙い通り企業向けとして、申し分ない製品になっているといえそうです。あとはスマートホンの普及率も高くなっている昨今ですし、半分ぐらいのサイズ、半分ぐらいのプライスのホワイトボードタイプが発売されれば、冷蔵庫の扉に貼ることができて一般家庭にもおすすめできると思いました。
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