ゲーム作りを通じて被災地へ前向きなメッセージを――30時間でゲームを作る「福島GameJam」開催へ:日々是遊戯
決められた時間内にゲームを開発する世界的イベント「GameJam」が、8月28日、29日の2日間、福島県の南相馬市にて開催されます。
ゲーム開発の「熱気」を通じて復興の手助けに
ゲームを作ることで、何か被災地のために行動できないだろうか――。
そんな発想から生まれた「東北ITコンセプト 福島GameJam」というイベントが8月27日から28日の2日間、福島県・南相馬市にて開催されます。
GameJamとは、国際ゲーム開発者協会(IGDA)が2008年より開催している「48時間でゲームを作り上げるイベント」のこと。今年1月に開催された「Global Game Jam 2011」では、全世界169会場からおよそ6500人がゲーム開発に挑戦、期間中に作られたゲームの数は1500以上にものぼりました。
今回、IGDA日本およびUEIが主催する「福島GameJam」は、この「GameJam」を福島で開催することによって、東日本大震災の復興に少しでも貢献しようというもの。IDGA日本公式サイトの告知ページを見ると、今回の開催理由について、次のように書かれています。
3月11日に東日本大震災が起きて以来、生活のために不要不急とは言えないエンターテインメント産業である、ビデオゲーム産業に従事しているゲームクリエイターたちは、自分たちが日々従事している仕事を通じて、何か被災地のために行動できないだろうかという模索をしてきました。
津波被害のための瓦礫の撤去といった基本的な生活秩序の回復に対しては、ゲームクリエイターは無力です。しかし、現地の生活状況が回復してきている現在、未来につながるような活動として、ゲームクリエイターらしい方法で、現地の復興へと協力できると考えたのです。
それが、GameJamを、福島で開催するというものでした。
福島は、今後、原子力災害という風評被害に長い間直面していかなければなりません。「Fukushima」という単語は、特別な意味を持ち、今後ネガティブな意味を持って、世界から見続けられることになります。だからこそ、あえて、その場所でポジティブなメッセージを発信するGameJamを開催する意義が生まれます。
今回のGameJamは、ローカル開催ということで通常の「48時間」ではなく「30時間」に期間を短縮して実施。参加人数は東京から30名、東北から30名を予定しており、当日はこれを10チームに分けてゲームを製作します。当日は「どこでもいっしょ」の生みの親である“トロチチ”こと南治一徳氏らも参加予定となっているほか、また現地からのUstream中継では、「スペースチャンネル5」「Child of Eden」などで知られる水口哲也氏も参加を予定しているとのこと。当日の様子はUstreamにて全世界に中継されるそうなので、直接イベントに参加できない人も、ぜひ応援のメッセージを送ってあげてください。
IGDA日本によれば、GameJamから立ち上る強烈な「熱気」を通じて、「被災地域は復興できる」というメッセージを発信するとともに、今後ネガティブな意味を持って世界から見られていくであろう「Fukushima」という場所から、あえて前向きなイメージを打ち出していきたいとのこと。現在、IDGA日本のサイトではこのイベントへの参加者を募集中。東北参加者の申し込みは8月17日まで、東京参加者の申し込みは本日8月10日までとなっていますのでご注意ください。
詳しいイベントの内容、参加申し込みなどはIGDA日本の「福島GameJam」告知ページへどうぞ。
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