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波平さん、正式に3度目の植毛へ今回は本気

「もういたずらはやめてほしい」――。2度にわたって大切な髪の毛が抜かれた桜新町の波平像に、新たな髪の毛が生えた。

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 東京都世田谷区・桜新町駅西口に設置されている漫画「サザエさん」の波平像頭頂部に三度髪の毛が戻った。

 波平像の毛は、銅像本体に差し込んで接着剤で固定していたが、5月の連休明けに根元から抜き取られているのを桜新町商店街振興組合関係者が発見。すぐに予備の毛を固定するも、5月20日に再び抜かれていた。寂しくなった波平像の頭頂部には関係者によりばんそうこうが貼られ応急処置を施していたが、その後針金で作った自作の毛を“植毛”するいたずらも発生し話題となっていた。

無残にも毛根ごと抜き取られた波平像。毛穴が痛々しい

 桜新町は「サザエさん」の作者である長谷川町子さんゆかりの地として、3月25日に駅周辺4カ所に計12体の銅像を設置していた。今回受難となった波平像は西口駅前のサザエさん一家が並ぶ中の一体。波平像への「一日も早い植毛を」の声を受け6月2日、改めて公式植毛式が行われ、“3本目の毛”がお目見えとなった。

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 植毛式にはやくみつるさんと見届け人として水前寺清子さんが来賓として招かれた。やくさんは桜新町出身ということもあるが、編み込み式増毛を今年2月にカミングアウトしており、同じ髪の悩みを持つ者として心中穏やかではなかった様子。「(自分は)波平さんより若干植毛経験が長い。二度と同じようなことがないよう、秩序だった町だと印象付けたい」と挨拶し、植毛人としての責務を果たした。

植毛式は波平さんとフネさん、そしてサザエさんが見守る中、大勢の見物人とマスコミの前で行われた
やくみつるさん(中央)、その左に水前寺清子さん。やくさんが植毛人、水前寺さんは色塗りを担当。その後ろには挨拶に訪れた世田谷区長の保坂展人氏
は、生えた-!

 過去2度の苦い経験から、毛の材質は一緒だが根元からがっちり溶接し、接着剤もシリコン剤からパテ剤へと強化した。施工担当者も「今回は本気」と語る。今回の騒動で期せずして町の注目度が上がったことに対して桜新町商店街振興組合の坂口賢一理事長は、「有名になったことはうれしいが、今後同じようなことがないようにしたいし、してほしくない」と再発防止を呼び掛ける。

 三度目の正直としてしっかりと髪の毛が根付いてほしいが、二度あることは三度あるとも。今回話題になったことで波平像の毛に対する注目度は高い。組合では4度目がないよう、監視カメラを設置し見回りを強化している。

細いように見えるが丈夫! 波平さん、よかったですね

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