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搭乗可能なロボット登場 萌えもコスプレもない漢のワンフェスワンダーフェスティバル2012[夏]

「ワンダーフェスティバル2012[夏]」リポートは、1/1のやら乗車可能やらでロボ成分多め。第二次世界大戦車両と、飛ばないけどすごい紙飛行機も紹介。

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大日本技研の1/1の「アレ」を確認!!

 食玩やカプセルトイ、ガレージキットなどのこだわりの造形で知られる海洋堂が主催、運営している「ワンダーフェスティバル」。冬と夏に年2回行われているイベントで、7月29日今回も千葉県・幕張メッセで「ワンダーフェスティバル2012[夏]」が開催された。

「ワンダーフェスティバル2012[夏]」、正午ぐらいの様子。ゲームのショーなど企業出展主体のショーに比べて個人出展が多いワンフェスは、ブースの看板やバルーンなど高さがあるものが少ないので、見て回るのに目印が少なく難易度が高いと思った、というのがワンフェス取材は初めての筆者の感想

 まず最初にお断りしておきます。本リポートには萌えるフィギュアやかわいいコスプレといった要素はございません。そういったものを期待された読者諸兄姉には最初から謝罪しておきます。すいません、今回、美少女とかコスプレとかの成分0です。

 ということで、まずこちらでもご紹介した大日本技研の「PDFクラフト スコープドッグ1/1」(展示のみ)のご報告を。

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今回は脚部とフレームのみにもかかわらず、会場で一際目立っている大日本技研の「PDFクラフト スコープドッグ1/1」。人の背丈よりも高いものがあまりない会場で良い目印になっていた
今回は途中経過の展示のみで販売は「ワンダーフェスティバル2013[冬]」の予定だ
完成すれば全長が3.8メートルという大きさだけに予想はしていたものの、やはり混雑した会場では全体を撮影することができず。大日本技研の田中 誠二氏によると、ほか製品の制作や梱包作業が重なってしまったために今回は右脚の途中までになってしまったとのこと
これが事前にメディアに情報が出すことができなかったという、「装甲騎兵ボトムズ」の主人公が携帯する「アーマーマグナム」のキット。上がグリップを木目調に仕上げ無可動モデルとして組んだもので、下が東京マルイの電動ガン、H&K USPを組み込んだ射撃可能なモデル。田中氏イチオシということもあって、昼過ぎには完売。なんと「アーマーマグナム」をコックピットで構えるという劇中のシーンを再現するために、「PDFクラフト スコープドッグ1/1」を制作しているのだという
こちらは貴重な試作品の展示。CADを使ってコンピュータ上でパーツを作成の後、発泡スチロールパーツを3Dプリンタで削り出して実際に試作品を組み立てるのだそうだ

搭乗可能な巨大ロボが遂に発表!!

 日本のロボットアニメファン&ロボットビルダーなどの間では話題となっていた、水道橋重工の搭乗可能な巨大ロボ「クラタス」の発表もワンフェス会場内でありました。撮影禁止の部位はないとのことであちこち撮影してきましたので、とにかく実物の持つ圧倒的な存在感、独特な迫力を、一部なれども味わっていただきたいです!

カバーを掛けられた「クラタス」と、搭乗可能な巨大ロボの実物を一目見ようと集まった観客たち
遂にベールを脱いだ「クラタス」の雄姿。直前にメディア以外の撮影自由、Tweet、Facebook、ブログへのアップなど拡散も自由という説明があっただけに、撮影する観客多数
「クラタス」のコックピットが開かれ、女性パイロットがデモンストレーションのために乗り込む
コックピットで操作する女性パイロット。まるでSF映画かロボットアニメの1シーンを観ているかのようだ。「明日、自衛隊に納入です」といわれたらコロっと騙されてしまいそうなリアルさ
「クラタス」プレゼンテーションタイム時の会場。「クラタス」の周囲だけ満員電車状態。皆さんお好きですなあ、というより筆者と同じく実際に乗ってみたかったんだろうなあ、と勝手に想像。どこかアミューズメント施設のアトラクションにならないものか
左手には、CAW製の電動ガトリングガン2門を搭載。BB弾を、実銃(ミニガン)と同じく毎分3000発撃ち出す性能なので、毎分6000発射撃が可能ということになる。もちろんデモでは空砲を使用(空撃ち)
重量級の機体を支える四つの脚。こちらは後部車輪。引き回されたケーブルは、屋内会場のためエンジンが使用できずに外部電源を使用したためのもの
背部の様子。右腕部付け根には油圧シリンダーも見える
右が「クラタス」制作者の倉田 光吾郎氏。左が制御システム(ソフトウェア面)を担当している吉崎 航氏。できない理由をあげつらねる前に、取りあえずやってみようじゃないかという姿勢には、頭が下がる思いだ

第二次世界大戦時車両のレプリカかと思ったら……

 さて今度はこちら、第二次世界大戦時のドイツ軍車両のずいぶんリアルなレプリカですねえ、と思ったらホンモノなんだそうです! つまりはレストアというヤツですね。ワンフェスは出展内容が幅広いとは思いましたが実際の軍用車両、それも第二次世界大戦のを間近で観ることができるとはなんとも得した気分です。趣旨的には、カマドの代表取締役社長である小林 雅彦氏が実際にレストアした際の経験を元に執筆した「ケッテンクラート解体新書」(PANZER 2011年6月号臨時増刊、小林 源文氏、佐藤 元信氏、モリナガ・ヨウ氏も寄稿している)を販売するということでしたが、なんと希望があればレストアした「ケッテンクラート」も販売可能とのこと。価格はだいたい、1000万円ぐらいだそうです。

第二次世界大戦時にドイツ軍が輸送車両として使用していた「ケッテンクラート」の実物。ハワイのアメリカ人が所有していたものを、バブル期に日本のユーザーが買ったものがそのまま放置されていたという。今回、小林氏が買い取ってレストアし走行可能な状態となった
保存状態が良かったそうで、エンジンは好調シートもそのままだという。しかし、ミッション回りはギアの歯車など痛みが激しく、レストア時には苦労したそうだ
乗車した兵士が、小銃を固定しておくことができる装備が2つある。「ケッテンクラート」が紛れもなく軍用車両である証(あかし)だ

飛ばない紙飛行機が飛ばないけどすごかった

 最後に紹介するのは、その一角だけ独特のなんとも不思議な雰囲気を醸し出していた、「折り紙の進(すすむ)工房」ブースです。展示している色とりどりな紙飛行機たちは、見たこともないぐらい複雑な造形だったので、「これ飛ぶんですか?」と筆者は思わず聞いたのですが答えは「飛びません」でした。紙飛行機なのに飛ばないとは……、これだけ聞くといきなりダメだしを食らってしまいそうですが、実物を見ると納得。なんともはや、1枚の折り紙でできているとは思えません。

「折り紙の進工房」ブースでは、複雑な造形のオリジナル折り紙飛行機を展示販売していた。筆者が取材中も、1機、2機と紙飛行機が売れていくのはかなり衝撃的であった。だが、実物を見ると納得できる。造形美さえ感じさせる立派な「作品」だ
折り紙飛行機そのもののほかに、折り紙飛行機の「作り方」も販売していた。折り紙1枚で始められるのは敷居が低くて良いのだが、やはり複雑なものは難易度が高いそうだ
2012年の最新作。飛ぶ紙飛行機は極めるところまで極めたので、今は造形をとことん追及して折っているとのこと。2色なのは東急ハンズなどで買うことができる、裏表違った着色の折り紙を使っているため。1作品はすべて1枚の折り紙でできており、切り込みなども入れていない
完成予想図を描いたりすることはなく、基本的に自由に折っていくと偶然性もあって作品が完成するのだそうだ。その際、縦横斜めに16等分に折り目が入った用紙を使うのが秘訣
縦横斜めに16等分に折り目が入った用紙があれば、飛行機以外の造形にも応用が可能だ。これらも1枚の折り紙のよる作品で、切り込みなどは入っておらずに丸めて糊付けしただけだ

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