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零式艦上戦闘機、栄エンジンの始動とタクシングを見てきた現存する飛べる零戦

零式艦上戦闘機、零戦、ゼロ戦……ある年齢以上の日本人には、いちばん思い入れのある飛行機といっても過言ではないでしょう。その零戦の栄エンジンに、桜が咲く日本で火が入りました。

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当時の栄エンジンが目の前で始動!

 零式艦上戦闘機というより、零戦、ゼロ戦といったほうが馴染み深いかもしれません。第二次世界大戦時の日本を代表する飛行機といったら、もうこの飛行機しかないでしょう。

 その零戦の現存するうちの一機、米国プレーンズ・オブ・フェイム航空博物館所有の機体が埼玉県、所沢航空発祥記念館で行われている特別展「日本の航空技術100年展」に合わせて来日しています。

零式艦上戦闘機五二型。米国プレーンズ・オブ・フェイム航空博物館所有で、当時の栄エンジンを搭載した、唯一現存する飛行可能な機体だ

 この零式艦上戦闘機五二型、何がすごいって、消耗品以外はオリジナルのままの栄(さかえ)エンジンを搭載している……つまり、当時の栄エンジンを搭載した、唯一現存する飛行可能な機体なんです!

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 4月1日に「エンジン始動見学会」があったので、エンジン始動とタクシング(短距離滑走)の様子を取材してきました。

 空冷式の栄エンジンは、飛行していないとオーバーヒートしてしまうため、短時間のデモでしたが「桜が咲き誇る日本で、当時のままの零戦が実際に動く」姿を目にするというのは感慨深いものがありました。

栄エンジン始動の瞬間。最初に白煙が吐き出されたがすぐに排気は無色となった
「エンジン始動見学会」での、エンジン始動とタクシングの様子

2013年8月末まで展示延長

 零戦の展示は、当初2013年3月末までの予定でしたが、「地元所沢市と多くの零戦ファンからの展示延長の強いご要望を受け」て、2013年8月末まで延長されました。零戦の展示はメンテナンスのために4月3日まで休止されますが、4月4日午後1時から再開の予定です。

 8月末日までの展示期間中、エンジン始動見学会などの開催に関しては、今のところまだ未定ですが、「日本の航空技術100年展」ホームーページで随時、案内されるとのことでしたのでご興味のある読者諸兄姉はご確認ください。

 映像でも栄エンジンのサウンドは確認できますが、実際に排気の臭いをかぎ、軽くよろめくほどの風圧を肌で感じるというのはなかなかに希有な経験です。米国に戻ってしまえば次にいつ来日するか分かりませんし、より多くの方が体験する機会ができればと思います。

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「零戦に搭載された九九式20粍(ミリ)2号固定機銃四型と銃弾及びその給弾装置(実銃/許可済)」も、零戦といっしょに展示されている

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