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マンガ3万冊を畳でゴロゴロしながら読めて1日400円 「立川まんがぱーく」が素敵すぎる

「のらくろ」から「ジョジョ」まで、各世代の名作が揃う。

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 のらくろ、手塚治虫作品、ジョジョ……幅広い年代のマンガ約3万冊を、畳でくつろぎながら読めて1日400円。マンガ好きにはたまらない施設「立川まんがぱーく」が3月20日、東京都立川市の複合施設・子ども未来センター内にオープンした。

のらくろがお出迎え!
入場口あたりにオレンジのディスプレイが。よく見ると「きまぐれオレンジロード」が飾られていてテンションあがる

 立川まんがぱーくは子ども未来センターの2階にあり、場内のまんが約3万冊を自由に読める施設だ。入場料は15歳以上400円・小中学生200円で、午前10時から午後7時(土日祝は午後8時)まで好きなだけいられる(再入場は基本的に不可)。

 JR立川駅南口の活性化や、子育て支援などを目的に、マンガを楽しんだり知識を深めたりできるスポットとしてオープンした。運営は、立川市が子ども未来センターの運営管理を委任している民間事業者・合人社計画研究所グループ(本社:広島)。

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子ども未来センター外観
入場口にものらくろ発見
施設には靴を脱いで入場。靴をしまうコインロッカーの使用料が入場料代わりになっている。ロッカーキーに付属しているカードキーで入場ゲートを通るという、ユニークなシステムだ(写真左:コインロッカー、右:入場ゲート)

 読めるマンガは少年・少女向けから大人向けまで、各世代さまざまな名作が揃っている。幼児向けに絵本も用意。もっとも古いものだと、1931年に連載を開始した日本初の長編マンガ「のらくろ」(田河水泡)、講談社の手塚治虫全集もあれば、「ONE PIECE」「ドラゴンボール」「花より男子」といった現代の人気マンガもあり、老若男女幅広く楽しめるラインアップだ。「ジョジョの奇妙な冒険」もしっかり1部から8部の最新刊まであったぞッ。

「のらくろ」コーナー。田河水泡さんのご子息からの寄贈本で、めったにお目にかかれない初版本もある
講談社の「手塚治虫全集」(左)、ジョジョも第8部「ジョジョリオン」の最新刊まであったッ(右)。基本的にマンガは施設が購入したもの
都内でマンガを介したコミュニケーションイベントを開催しているユニット「マンガナイト」の推薦マンガ棚もあった。「暗殺教室」「惡の華」もあるなど、ラインアップが一味違っておもしろい

 特徴的なのがマンガの並べ方。「歴史・文化・音楽」「生活・育児・健康」といった8つのコーナーに分けて並べている。「歴史・文化・音楽」コーナーには「キングダム」「テルマエ・ロマエ」「BECK」「NANA」「快感♥フレーズ」など。「生活・育児・健康」コーナーには「クレヨンしんちゃん」「よつばと!」「うさぎドロップ」「毎日かあさん」などなど。

「歴史・文化・音楽」コーナーの棚の1つ

 掲載雑誌ごとに並べるのが、本屋やマンガ喫茶では一般的。まんがぱーくはどちらかというと図書館の並べ方に近い。歴史を楽しく学びたい子ども、育児に興味があるお母さんなど、利用者に“気になる分野”という切り口で、知らない作者や年代のマンガと出会ってもらう、または簡単に目的のマンガを見つけてもらう狙いがあるそうだ。

この棚には「美味しんぼ」「焼きたて!! ジャぱん」「築地魚河岸三代目」が並ぶ……さて、何のコーナー?

 「家の中でゴロゴロ寝転がるような感覚で、くつろいで読んで欲しい」というコンセプトに基づき、場内はすべて畳敷き。押し入れをイメージした個室スペースや、自由に持ち運びできる腰掛け、座布団などもあって、それぞれが自由に羽をのばすことができる。

場内はすべて畳敷き。広い空間では、壁に背をもたれ、畳に足をのばして読む若者や年配者の姿があった
押し入れ型スペースやベッドのような畳も
押し入れ型スペース。施設がオープンしてすぐ、春休み中の子どもたちでいっぱいになった

 入場口にはカフェテリアが。施設の内外から利用でき、場内では飲食しながらマンガを読める。午前中から長く滞在したい人には嬉しいサービスだ。お酒やおつまみも販売され、なんとテラス席まである……晴れた休日にぜひとも利用したいところ。

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カフェテリア。ラーメン、うどん、たこやきなどの軽食が300円前後で食べられる。場内で飲食も自由
テラス席。目の前が広場になっているため、見晴らしがよく開放的だ

 まさにいたれりつくせり……なぜ立川の地にこのようなまんが施設が生まれたのだろうか。園長・福士真人さん(合人社)にお話をうかがった。

「施設が入っている子ども未来パークは、もともと立川市の旧市庁舎だったんです。こちらを利用して立川駅南口が活性化するような事業を、市がスタイルを問わず公募していたところへ、当社グループがまんがぱーくを提案しました。『聖おにいさん』など、立川は割とマンガの舞台になっていて、マンガを積極的に受け入れられるベースがあります。また、もはやマンガは世界に誇る日本のカルチャーの1つ。マンガを軸に市民を楽しませられる施設づくりができると考え、オープンに至りました」

 ただ施設に来てもらうだけでなく、今後は月1、2回ペースでイベントやプログラムも開催するとのこと。所蔵マンガも約5万冊まで増やす予定だ。マンガ好きの新天地、まずは1日ゴロゴロしに行ってみてはいかがだろうか。

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