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「猫に会いに行く」が支援になる 動物保護団体の猫カフェに行ってきた(2/2 ページ)

動物保護団体が運営する猫カフェがある。たとえ里親になることができなくても、会いに行くことで保護された猫たちを支援することができる。

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保護して4カ月以内の猫はウイルスチェックが済んでいないのでケージの中にいる。前足を伸ばしてくる姿は愛らしいが、ほかの猫への感染を防ぐため、触れるのはNG

 里親の申し込みは多いようだが、逆に引き取られにくい猫はどんな猫なのだろうか。

 「一般的にはハンディキャップを持っていたり、感染病のキャリアだったり、年齢が上がっていたりすると里親さんが見つかりにくい傾向にあります。でもフロアで実際に遊ぶ猫たちを見るこのスタイルで、今年に入ってから全盲の子が2匹、下半身麻痺の子が1匹、成猫もたくさん新しいご家庭に迎えていただきました。実際目の見えない子が物の位置を把握して走り回っていたり、下半身麻痺の子がひょいと逆立ちのような体制をとって器用にトイレを使っていたりするのを、説明するのは難しいです。押し付けがましくなってはいけないので、見ていただくのが一番です。私たちは全ての子にチャンスが来てほしいと思っています。遊んでいて後で『えっ!? 目が見えなかったの』と驚く方も多いです」

 猫と一緒に遊べるスペースを設けることにより、より魅力が伝わり、猫に惚れやすくなるとのことだ。

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 ちなみにガラス張りの天井など、カフェスペースの独特の構造は山本さんのこだわり。「どうしても全面に陽が入るスペースが欲しくて、ビルの1階にあったシェルターを最上階に移動しました。高さのあるサンルームのような現在の5階は、柱の部分だけ大工さんにお願いして工事用の足場を張って床を作り、トレリスで壁とドアを作ったお手製です。猫はビタミンDを作るのに日光を浴びる事が必要だと教わった時期があり、食事から充分摂取できていれば問題ないと最近では言われていますが、日向ぼっこはとにかくうれしそうなので」


ガラス張りの天井にしているため照明はほとんど設置していない。あいにくこの日はくもり。天候の良い日に訪れるのがオススメ!

「会いにくると支援になる」

 山本さんはあまり報道されていない愛護センターの一面についても知ってほしいと話してくれた。「環境省と各自治体の方針が、愛護センターでも譲渡活動をするように向かっていることはありがたいことです。ただ予算も人も減っている中で、以前はほとんどが処分に直行だった動物を、ケアして譲渡会を開き引き取り先がなければやはり処分……と。職員さんたちにとってこれは辛すぎる作業です」

 非常に胸が痛い話である。少しでも殺処分される猫が減るよう、TCGでは地域猫の繁殖制限に役立つ「そとねこ病院」の運営をして、去勢・不妊手術をする人のサポートをしている。23区内は送迎も可能で捕獲器の貸し出しも行っている。また保護猫カフェ「とらくん」(大田区蒲田)とも業務提携し、15匹ほどの猫を預けて里親探しを委託している(「とらくん」は時間制・料金制の猫カフェ)。

 最後に山本さんは、カフェスペースを利用したい人に向けてこう語ってくれた。

 「大好きなものに会いにくると支援になる。そういう楽しい活動が長続きの秘訣だと思います。TCGのキーワードの1つに“次世代に繋がる”があります。義務感やかわいそうではなく、『来たいから来る』という場所です。ゆっくり、そしてできれば何回もお越し下さるとうれしいです」

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 TCGは今後、各地に活動を広げていくことを目指していくという。

 猫カフェとして利用するだけでも、保護猫の生活を支援できる開放型シェルター。猫が好きな方や、猫を飼いたいと思っている方は、ぜひ足を運んで保護猫たちと触れ合ってみてほしい。

NPO法人東京キャットガーディアン

  • 大塚シェルター:東京都豊島区南大塚3-50-1 ウィンドビル5F
  • 西国分寺シェルター:東京都府中市武蔵台3-43-9 エクセレントTR 1F
  • 保護猫カフェ 蒲田とらくん:東京大田区蒲田5丁目20-7 K520ビル8階
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