1億総ゲーム実況者時代到来! カヤックの「スマホでゲーム実況」を実際に体験してきたよ
実況がいよいよ手軽で身近なコンテンツになってきた。
すっかりネット上の人気コンテンツとなった「ゲーム実況」。自分も動画を投稿してみたいけど、録画ソフトやアップロードの方法がよく分からないという人は多いと思います。そんな機械オンチな人でもスマートフォン1つで手軽に「ゲーム実況プレイヤー」になれるのが、カヤックが提供開始した「Lobi REC SDK」です(関連記事)。さっそくカヤックに行って実際に体験してきました。
ほんとに簡単! 誰でもすぐに「実況主」に
「Lobi REC SDK」はスマホゲームにゲーム実況録画機能を追加する、無料のソフトウェア開発キット。アプリ開発者がこれを利用することで、自分たちが開発したゲームに「ゲーム実況録画機能」を追加することができます。カヤックのiPhoneアプリ「タップ忍者2」にはすでに導入されており、2月にiPhone版リリース予定の「姫騎士と最後の百竜戦争」にも導入されるそう。
カヤックを訪れると「Lobi REC SDK」の開発チームの面々が出迎えてくれました。さっそく「タップ忍者2」を実況してみようということになったのですが、物珍しさもあってか僕の周りを取り囲んで仁王立ちで見つめる開発スタッフたち。僕も一応ゲーム実況の経験はあるんですが、男たちの好奇の視線を一身に浴びて嫌な汗をかいた結果とてつもなくぐだぐだになりました。その様子がこちらの動画。
内容はともかく、録画の方法はとても簡単でした。メイン画面から「実況プレイ」を選び、「フロントカメラで顔出し実況!!」を選択すれば、それでもう実況スタート。あとはしゃべりながらゲームをやって、終わったらそのまま動画をTwitterやFacebook、Line、そしてゲームコミュニティアプリ「Lobi」でシェアできます。これまで必要だった、録画機材を用意して、ソフトの設定をして、動画ファイルをエンコードして、動画サイトにアップロード――というスーパーめんどくさい行程がほんとにボタン1つでできちゃいました。実際僕もこの作業がめんどくさくて動画投稿をやらなくなってしまったので、これはかなり画期的な技術だと思います。僕が今までしてきたあの苦労は一体何だったのか。
実況録画をする場合の手順
今後はYouTubeにも対応予定
録画ソフトウェアはiPhone 4Sのスペックでもまったく操作に影響が出ないほど軽いもの。開発者にとっても1時間程度で導入できるほど簡単なものだそうです。録画開始のタイミングやワイプの位置など細かい設定も開発者側で調整でき、また任意のシーンをモザイクで隠す「ネタバレ防止機能」あるため、これまでゲーム実況の問題だった「ネタバレ」を完全に回避できるのが大きいと感じました。もちろん開発者側が提供する録画機能ですから、著作権的にも問題なし。完璧じゃないか!
また、動画ページから直接App Storeにリンクしてゲームをダウンロードできるため、これまで企業がゲーム実況を黙認するメリットとして挙げられることの多かった「宣伝効果」についても十分に期待できます。中身の見えにくい有料アプリをユーザーがPRしてくれるといったように、さまざまな形で応用した使い方も考えられるそうです。
もともとはゲームコミュニティ「Lobi」とLobi SDKシリーズを開発していたチームが、「チャットSDK、ランキングSDKときたら、次のコミュニケーションツールは実況動画しかない!」と思い立ったことから開発がスタート。7人ほどのチームで、企画立ち上げからわずか3カ月ほどで動くところまで持ってこれたそうです。
開発者側がゲームに組み込みやすいことを重視して作ったとのことで、ソフトウェアは個人法人問わず無料で利用できます。今後の対応アプリについても、すでに複数のゲーム開発者から問い合わせが寄せられているそう。「『パズドラ』や『モンスト(モンスターストライク)』、『ドラクエ』あたりにもぜひ導入してほしい」と人気タイトルへの導入に期待を寄せていました。
今後は実況がもっと身近に?
いまのところはiPhoneのみの対応ですが、Androidにも近日対応予定。現在は専用のページに動画をアップロードしていますが、YouTubeへの投稿にも2月中に対応するとのことです。そのほか、これまでLobiからリリースされていた「Lobi ランキングSDK」や「Lobi チャットSDK」と連動してゲーム内で“ランキング1位のプレイ動画を見る”“リプレイ動画をチャット上にシェアする”など各種SDKとの連携も行う予定となっているそう。
ブログやTwitterなど新しく簡単なツールが登場するにつれて、今日のネットでは誰もが発信者になれるようになりました。「Lobi REC SDK」の登場は、これまでのような「動画サイトで人気実況プレイヤーを目指す」というエンターテイメント性の強いものから、誰もが気軽に身近に楽しめるコミュニケーションへとゲーム実況のあり方そのものを変えるかもしれません。
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