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冬の秋田では「かまくら」の交番が常識 幻想的な横手の雪まつりをご覧ください編集部通信

雪のプロたち。

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 雪深い秋田の冬は、交番ですら「かまくら」仕様になります。そんな秋田の冬の日常をご覧ください。

お勤めご苦労様です

 さすが雪国ですね……嘘ですごめんなさい。実はこれ、秋田県内陸に位置する横手市の雪祭り「かまくら」での一場面。冬季はいつもかまくらでお勤めされているわけではなく、祭りの期間だけ登場する名物かまくらなんです。そんなかまくらを実家に帰ったついでに観て来ましたよ。

かまくらのある風景

 「あかってたんせ」――さっそくかまくらの中で七輪を囲んで餅を焼く、人なつっこそうな子どもたちから声がかかります。豪雪地帯でもある横手市では毎年2月15日と16日に「かまくら」が催されています。雪室の中に神座を設けて水神様を祭る「かまくら」は、子どもたちが甘酒を飲んだり餅を焼いたりする民俗行事で、およそ420年の歴史があるそうです。今年は土日にあたったこともあり多くの観光客が訪れていました。冒頭の子どもたちからの誘いに、待ってましたとばかりに応えて中にお邪魔し、しばしの世間話を楽しみました。

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現在のかまくらは直径3.5メートル、高さ約3メートルの大きさで作られることが多いそうな。こちらは木戸五郎兵衛村にあったかまくらです
雪が静かに降り、古民家とあいまってまるで昔話のよう
かまくらの中には水神様を祭っています。かまくらに入ったらまずはおさい銭をあげましょう
中では温かい甘酒と豆餅をふるまってもらいました。豆餅うまし! 甘酒うまし! あとは世間話に花を咲かせましょう

 祭りの当日は市内のいたるところにかまくらが出現します。メインは日が暮れてからで、かまくらの中にろうそくが灯り、降りしきる雪とあいまって幻想的な景色を映し出します。人が入ることができる大きなかまくらの他に、ミニかまくらが町中にあふれていました。今では雪まつりとして定着したこともあり、前日から「ミニかまくら作り体験」や撮影会といったイベントも催されています。

暗い夜道に点々とかまくらの灯りが続く
どんぶくを着た子どもたちがひたすら餅を焼く
寺社や公共施設はもちろん、一般の家庭もかまくらを作っています

 かまくらは街中にあるのですが、主な会場は市内の7カ所ほどに固まっています。伝統的なかまくらが見られる武家屋敷通りや、城を背景に写真映えしそうな横手公園、子どもらが作ったミニかまくらが無数に並ぶ横手南小学校や蛇の崎川原などを、観光客は無料の巡回バスや徒歩でまわることになります。また、郊外にある木戸五郎兵衛村でもかまくらが作られており、豆餅や漬け物などがふるまわれ、しめ飾り作りや箱そり体験などが楽しめるようになっています。

蛇の崎川原にはミニかまくらが並ぶ。蛇の崎橋から灯りが点っていく様子を眺めています
川原に降りてみました。きれいですなぁ
こちらは横手南小学校のミニかまくら
横手公園に移動。横手城の壁の白と雪の白が美しい
お城の直下にもかまくらが。撮影スポットと化していました
武家屋敷通りはかがり火とろうそくの明かりのみで、こちらも絶好の撮影スポット
秋田ふるさと村にはインターナショナルなかまくらも。当日は「かまくら The ワールド」と称して、世界6カ国の代表がかまくらで伝統の味や音楽を披露していました
駅前の広場には「ラブかま」も。こちらも夜にはリア充が列をなすそうな。ストイックな自分は関係ないのでスルーします
そのラブかまの脇にペットボトルのかまくら発見

 今年の「かまくら」はすでに終わってしまいましたが、横手市役所横手地域局隣にある「横手市ふれあいセンターかまくら館」では、かまくら室(氷点下10度以下の冷凍室)の中に本物のかまくらを常設展示しており、防寒着を着てかまくら体験ができるようになっています。冬を待てない人はこちらを体験してみてはいかがでしょう。

おまけ。木戸五郎兵衛村では古民家にもお邪魔しました。こちらでもふるまいや昔語りが行われていました
古民家の中には農具や昔の生活道具が展示されています
中は暖かいなー
囲炉裏だー!
囲炉裏を囲んでいただく、おしること漬け物がまたうまいこと。ごちそうさまでした

 ちなみに、かまくらをどうしても作ってみたいという方は、秋田県のローカルヒーロー・超神ネイガー先生がガチな作り方を教えてくれているのでそちらを参考にしてください。

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