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「時間との勝負です」――ダイオウグソクムシ、ニコニコ超会議へ お引っ越し大作戦に密着 カギは水温

ダイオウグソクムシの引っ越しは時間との勝負。新江ノ島水族館から幕張メッセへ移動する裏側に密着。

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 「ニコニコ超会議3」(4月26日、27日)で展示されるダイオウグソクムシ2匹とオオグソクムシ100匹が25日、新江ノ島水族館(神奈川県藤沢市)から会場の幕張メッセ(千葉県千葉市)に到着しました。もともと深海に住むこれらの生き物をどうやって運ぶのか――お引っ越し大作戦に密着しました。


ダイオウグソクムシさん

 朝8時、やべえ……海岸にダイオウグソクムシが脱走してる!!! と思ったら、ダイオウグソクムシ好きのグラビアアイドル原田真緒さんでした。ニコニコ生放送でも今回の引っ越しを実況しており、原田さんはそのリポーターです。もこもこのダイオウグソクムシの着ぐるみがかわいい。足の数も左右に7本ずつで本物に忠実に作られています。


ん?

じゃじゃーん

海をバックにリポート

新江ノ島水族館きたよー

ニコニコ超会議で発売するダイオウグソクムシのiPhoneケースを飼育員さんに自慢

 ダイオウグソクムシを水槽から運び出す作業は飼育員さんが担当します。同館にいる数匹の中から選ばれたのは、最近エサを食べたばかりという個体「D7」と、まだ名前が付いていない新入りの個体。網でひょいっとすくい上げられていく姿がなんともシュールです。新入りさんは入館してから初めての外出となりました。ちなみに新入りだけどD7よりもデカいです。

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水族館の裏側から浸入。ダイオウグソクムシの水槽はこの先に

ダイオウグソクムシさんたちとご対面

同館では標本を触ることもできます

 生態が謎に包まれているダイオウグソクムシを水族館の外へ連れ出すのはまれなこと。同館では過去には海洋研究開発機構(JAMSTEC)のイベントに2度ほど出張したことがあるだけだそうです。ましてやゴールデンウィークで水族館に多くの人出が予想されるなか、水族館の顔とも言うべきグソクたんを超会議に提供するとは――新江ノ島水族館さん太っ腹ですね。


こちらはオオグソクムシ

 水槽から出したダイオウグソクムシは1匹ずつ海水とともにビニール袋に入れ、ダンボール箱の中へ。深海で暮らすダイオウグソクムシが快適に過ごせるよう水温は7度に保つ必要があるため、飼育員さんは保冷剤をたくさん詰めていました。オオグソクムシの方はまとめて2つの大きなポリバケツの中へ。水が汚れないようエサなどは入れません。


ダイオウグソクムシ、ダンボール箱の中へ

オオグソクムシさんも引っ越し開始

うじゃうじゃ

トラックに詰め込むお手伝い

オオグソクムシも水温管理、大事。ペットボトルには氷が

 午前9時30分ごろ、ダイオウグソクムシとオオグソクムシを乗せたトラックが同館を出発しました。今日の最高気温は24度の予想。先ほど述べたように水温管理がとにかく重要なのでここからは時間との勝負です。高速道路を走り、2時間かけて一路幕張メッセへ。3人の飼育員さんが同行し、会場で水槽を組み立てます。水質を早く安定させるため、ろ過装置に使う砂も新品ではなく普段使っているものをわざわざ持ち込んだそうです。


グソクたちを乗せ走るトラックが到着

絶賛設営中のダイオウグソクムシブース

 オオグソクムシの水槽は早々と完成し、元気に動きまわっていました。本番ではオオグソクムシに触ることができますよ。一方ダイオウグソクムシの水槽は水温がなかなか下がらず、午後5時すぎにようやくダイオウグソクムシが海水入りの“袋のまま”入水。まだ水槽のほうが水温が5度ほど高いため、ダイオウグソクムシが驚かないよう袋のまま入れ、この後取り出す段取りです。


まずはオオグソクムシを投入

タッチプールだよ!

こちらはダイオウグソクムシのプール。1度に8人ずつ鑑賞できる小部屋に設置。ここに……

投入された! 

サイズは30センチ前後。顔よりも余裕でデカいです

飼育員さんが作業中のため蛍光灯がついていますが、本番では暗くなります

袋から取り出した姿は本番で楽しみましょう

 「袋から出す大仕事が残っていますが、無事水槽に入れられてよかった」と飼育員さんもホッと胸をなでおろしていました。袋から出て伸び伸びと動く(のか…?)ダイオウグソクムシさんは本番のお楽しみです。

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