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真っ黒だけど焦げてないよ! 鹿児島・黒ブタの珍料理“黒いとんかつ”食べてきた

黒にこだわりすぎな鹿児島の黒豚料理専門店「黒福多(くろぶた)」で、黒豚の黒いとんかつを食べてきた。

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 黒豚のしゃぶしゃぶ、黒豚のとんかつ、黒豚ぎょうざ……鹿児島県には名産・黒豚を使った料理が数多く存在する。中でも珍しいのが黒豚料理専門店「黒福多(くろぶた)」の“黒いとんかつ”。黒豚のロースやヒレを黒い衣で揚げたもので、まるで黒焦げにしてしまったような見た目のとんかつだ。

く、黒い……

 お店で「黒豚黒カツヒレ定食」を頼んだら、確かに衣が真っ黒けっけ。何も知らずに食卓に出されたら揚げるのに失敗したかと眉をひそめたことだろう。もちろん真っ黒なのは衣だけで、切断面からのぞくお肉はしっかりジューシーで一安心。ただし黒い衣のおかげで、おせじにもおいしそうとは言えない。

後ろからだと切断面も見えず、この黒さである
火は十分通っている
いただきます(苦くないよな……)

 ほお張ると、焦げた味はせず黒豚の旨味がじゅわっと口の中に広がる。噛めば噛むほど甘くておいしい。とんかつは揚げる前からすでに黒い姿をしているとのこと。竹炭などさまざまな黒い食材を衣に使用している。普通の衣に比べ香ばしさとほんのりした甘みがあるのが特徴らしい。

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衣と同じように皮を黒くした「黒豚黒焼きぎょうざ」(650円)もあった。ぎょうざが黒光っておる……
黒ビールもあったのでつい黒三昧にしてみた。食欲わかない

 いやしかしなぜに、とんかつをわざわざ黒くした。「鹿児島の『黒文化』にちなんで」と店長の田中烈さん。古くから鹿児島では、「黒豚」「黒牛」「黒酢」「黒糖」「黒じょか」など黒色の名産品が多く、総じて「黒文化」として県民に親しまれてきた。今年で創業27年目の黒福多でも、「とんかつのお肉が“黒”豚なら衣も……」ということで5年前から提供し始めたらしい。黒へのこだわりがハンパない。

黒酢(左)に「黒糖」(右)など、食べ物や食器など黒いものがやたらと多い鹿児島県。ちなみに鹿児島出身の筆者の苗字も「黒木」です……

 実はこの黒いとんかつ、簡単にはマネできない。とんかつは火が通っているかどうかを衣の色で確認するものだが、衣が黒いとそれが分からない。黒福多では揚げている最中にたつ音の変化を聞き分けることでちょうどいい揚がり具合を見極めているのだと言う。創業27年という、腕の良い職人がいる店だから実現できる黒いメニューなのだ。

「黒福多」は鹿児島の繁華街・天文館にある
玄関には招き猫ならぬ“招き黒豚”が(左)

 今では黒いとんかつ目当てで県外から足を運ぶ人も多く、来店の際は予約をとっておくのがおすすめとのこと。食べ終えた皿には黒い衣が点々とこぼれ落ちていた。この皿だけ人に見せてもとんかつを食べたとは思われないだろうなー。

なんか焦げたの食べた?と言われそう

<店舗情報>

黒福多(くろぶた)

鹿児島県鹿児島市千日町3-2 かまつきビル 1F

TEL:099-224-8729

営業時間:午前11時30分から午後2時30分まで、午後5時30分から午後11時まで(ラストオーダーは午後10時)

定休日:月曜日

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