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「ユリ熊嵐」に隠された「三毛別羆事件」との関連を海外ファンが発見?→真偽を確かめてみた

複雑な展開に。

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 新年から放送を開始したアニメ「ユリ熊嵐」。「少女革命ウテナ」「輪るピングドラム」の幾原邦彦監督の最新作で、1話から「なんなんだこれは……」という展開で視聴者を揺り動かしています。

 「ユリ熊嵐」は、「惑星クマリア」の爆発の影響でクマがヒトを食べるようになった世界が舞台。この設定とタイトルから、1915年に起こった三毛別羆事件とそれを扱った吉村昭のドキュメンタリー小説「羆嵐(くまあらし)」との関連を予想するファンも数多くいました。

 そんな中、海外ファン・Mad P.さんがとあるシーンを指摘。

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なんてこった
「ユリ熊嵐」は三毛別羆事件をもとにしていると指摘する海外ファンMad P.さん

 メインキャラクターのひとり、椿輝紅羽の部屋に、熊の写真が飾ってあります。このセピア色の熊の写真は、どうやら「三毛別羆事件で村人を襲った羆の写真」としてネット上でよく取り上げられている画像(Mad P.さんが左下に貼り付けているセピア色の画像)と酷似しているようです。な、なんてこった……。

公式PV第2弾でも確認できます(赤い四角に注目)

 しかし、北海道在住のはばたくキツネさんが「この写真は三毛別羆事件の熊ではない」という趣旨のブログをアップ。大きさが全く違うこと、季節の違いや映っている人の違和感などから、全く関係のない写真が「三毛別羆事件の羆」として広まってしまっていると指摘しました。

 確かに、言われてみればヘン……。実際のところはどうなのか? 三毛別羆事件の資料は北海道の苫前町郷土資料館に展示されていますが、現在は冬季休業中。そのため、苫前町公民館の担当者に問い合わせてみました。

 担当者によると、再現したパネルや、同じくらいの大きさの熊の剥製は展示しているそうですが、三毛別羆事件で実際に村を襲った熊の写真や剥製は残っていないとのこと。ということは、やはり件のセピア色の写真は、実際には「三毛別とは無関係のもの」と断言できます。

郷土資料館に展示してある羆の剥製。例の写真とは明らかに顔が違う

 ややこしくなってきたので整理します。「ユリ熊嵐」の本編中に「三毛別羆事件の写真」とされているものは確かに登場しています。ただし、その写真は実際は「事件とは無関係の写真」なので注意が必要。また、背景に登場しているだけなので「ユリ熊嵐」と事件と直接的に関わっていくかは不明です。ちなみに「熊嵐」とは、「熊を仕留めたあとに吹き荒れると言われている強い風」のことです。

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 もう1つの重要なポイント、「セピア色の写真が本当はなんの写真だったのか?」は調べきることができませんでした。ご存じの方、ぜひご一報ください。ガウガウ。

青柳美帆子

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