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津軽弁から京ことばまで、あらゆる方言を使いこなすTwitterアプリ「ついーちゃ」をネイティブ道民が徹底検証してみた

なまらだけが北海道弁じゃないんだぜ。

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 北海道は比較的標準語に近い言葉を話すと言われていますが、言葉やイントネーションに違いがあります。その違いに気づくのは、上京して周りの人に指摘されてから。そのため「(標準語だと思ってたのに)方言だったの……!」と軽くショックを受けます。もちろん北海道出身の筆者も経験済みです。

 そんな、書き言葉として表すのが難しい北海道弁ですが、AndroidのTwitterアプリで北海道弁が採用されているものがあると聞き、さっそく使ってみることにしました。そのアプリの名前は「tweecha(ついーちゃ)4jp 方言版」。今回は手元にあるGALAXY Note llを使って検証することにしました。

アイコンがかわいい

これは完全に北海道弁ですね……

 現在Google Playストアからダウンロード可能なバージョンでは、北海道弁を含む32言語に対応しています。と言っても、ツイート内容を方言に変換してくれるわけではなく、アプリ内のお知らせやメッセージが選んだ方言になる仕組み。デフォルトは北九州弁で、好きな方言に変えたい場合は「設定→PRO設定」から変更することができます。

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武家語法度とかなんちゃって大奥とか、すごい気になる……

 ……気になる方言がありましたが、筆者は迷わず北海道弁をチョイスします。言語を選択してホーム画面に戻ると、こんなメッセージが出てきます。

ドクロベエ様っぽい
最後の部分だけ方言な

 「開かさる(ひらかさる)」。これは完全に北海道弁ですね……。開ける(あける)・開く、の意味です。派生語としては書かさる(書ける)、押ささる(押せる)など。何となく他人事な雰囲気を醸し出す言葉なのですが、言っている本人はそんなこと思っていないんです。

 もう一つ、「ちょさんどく」。ネイティブ道民でもはてな印が浮かぶんじゃないでしょうか。実は筆者も「ちょっと苦しいかな?」と思ったのですが……。翻訳すると、「いいえ、いじらないでおく」か「いいえ、なにもしないでおく」になります。「ちょす」を標準語翻訳すると「いじる」になるので、ちょさんどくを分解すると……

ちょす+否定(ない)→ちょさない→いじらない→なにもしない

 このような感じになります。ちなみに、ちょさんどくのアクセントは「さ」につきます。ちょが小さく、さんで少し強く、どくで力を抜くようなイメージで言うとネイティブ道民に近づくよ!

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 では、実際ツイートする際のメッセージはどんな感じか、ツイートしてみました。

んだ
んだべ

 ……うん、シンプルだね! シンプルというか、そのままだね! 悪くないと思います。ちなみに、保存しとくかい? は「と」にアクセントがつき、「かい」は割と力を抜くイメージで発音します。さらにいろいろ更新したりしてみます。

画面下に出ます
更新ささる?

 ちょっと待って。更新ささるって……?

 複数の友人知人に聞いたところ、更新ささるという言葉はさすがに翻訳するにしても厳しいよね、との意見。北海道弁はもともと標準語に近いので、言葉だけを当てはめるとコレジャナイ感が一気に出てしまいます。そのため、無理に方言に置き換えようとして表現できる言葉が存在しない場合は、標準語を使います。今回の場合は「更新するよ」でいいかな、と思いますが、難しいところですね……。

 ちなみに、筆者は比較的標準語寄りの話し言葉なので、念のためもう少し北海道弁に寄った話し言葉を操る友人に確認してもらいました。

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  • 北海道弁は書き言葉で表現するのは難しいけど、このアプリの言葉遣いは割と自然
  • だべさは頻繁に使わないけど「んだべ」は使う(だべにアクセントあり)
  • というか、このアプリ、だべさ推し?(だべさよりだべだと思う)

 そ、そういえば、このアプリ、だべさが多い……。確かに、だべさは頻繁には使わないですね。どちらかというと、語尾に「~っしょ」をつけることが多いでしょうか。そう考えると、このメッセージはごく自然な感じです。

これ!

 これこれ! あなた宛のツイートがあるよ(つまり@ツイートのこと)、って意味ですね。うんうん。使う使う! いいっしょ?

結論:つい声に出して読みたくなる自然さ

 結論:北海道弁バージョンは、一部翻訳が厳しいところもあるけど、珍しいほど自然。ネイティブ道民は、出てきたメッセージをつい声に出して読んでみたくなりました。

 なお、公式サイトでは、今後もさまざまな方言に対応していくため方言化のボランティアを募集しているそうです。自分の地方の方言に対応してほしいと思う方は是非参加してみてはいかがでしょうか。

(あまにょん)

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