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あの日見た駄菓子の名前をぼくはもう知ってる 「だがしかし」枝垂ほたるちゃんが好きっ!あのキャラに花束を

忘れない夏の日と、たわわな胸。

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 DO YOU LIKE 駄菓子? 子供の頃誰もが食べたであろう、大好きだったであろう、駄菓子。そんな「駄菓子」をこよなく愛するバリかわいい女の子がいたらどうしますか? 絶対仲良くなりたいよね! あー、駄菓子の話したいなー、女の子としたいなー。

 と思ってたら、いました。駄菓子大好きガール。コトヤマさんの漫画「だがしかし」(→試し読み)のヒロイン、枝垂ほたるちゃんです。

この不思議な目つきとゴスロリ衣装とハイテンションに、多くの人がメロメロ
このさりげない腰つき、流し目、巨乳……み、見惚れる……っ(1巻P14)

その女、ミステリアス

 主人公の鹿田ココノツ曰く「2次元から出てきたみたい!」。真夏に似合わない黒ストのゴスロリっぽい衣装に、巨乳。艶っぽくもミステリアスな流し目に、巨乳。なびくリボンの凛々しい姿とお嬢様口調に、巨乳。

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 古めかしい駄菓子屋に、突然都会的(?)な子が現れたら、そりゃ驚きますよ。実は彼女はお菓子会社の娘。こよなく駄菓子を愛し、世界一のお菓子メーカーを作ることを夢見る少女です。口を開けばいつでも駄菓子の話。ふと思いついて駄菓子の聖地(生産工場)まで飛行機でひとっ飛びするくらいの駄菓子好き。世間のことは全然知らないっぽいくせに、駄菓子のことなら大体知っている。

駄菓子のウンチク満載。ちゃーんと役に立つよ(2巻P22)

 「だがしかし」は基本、うまい棒、キャベツ太郎、モロッコヨーグル、ねるねるねるねなど、みんな知っている駄菓子のウンチクを解説する漫画。ココノツやその友人に対して、枝垂ほたるが駄菓子博士役として紹介していきます。

 たとえば「こざくら餅」が昔何個入りだったか知ってる? チューブいりの飲み物駄菓子の正式名知ってる? 「セブンネオン」の食べ方覚えてる?

 ぜ~んぶかわいい(そして巨乳な)枝垂ほたるちゃんが教えてくれたりくれなかったりします、やったね!

だが、しかしこの少女ただものではない。

 しかし、ほたるちゃんどうにもテンションがおかしい。駄菓子が「好きすぎる」ゆえに、奇行が非常に多いです。

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何やってんだこの人……(2巻P70)
うわああ、よくわからないけどかっこいいポーズだー(1巻P144)

 駄菓子のためなら、なにをしでかすかわからない。多分あんまり考えていない。それがほたるちゃん。神出鬼没にして、行動は不可解。

 ところが、そこに妙にときめく。土足で日常にのしのし踏み込んでくるもんだから、びっくりしてしまう。まあ、ココノツも時折迷惑がる。でも入り込んでくるのがゴスロリ超絶美人(巨乳)で、裏表ない駄菓子大好き人間で、満面の笑顔だったら? そんなん、思春期の男子になら嬉しいに決まってるじゃん。当たり前じゃん。

 「日常が出会いで大きく変わる」「異性のことがわからなくて困惑する」「不思議とときめく」。ほたるちゃんとの出会いは、ちょっぴり……ものすごく変だけど、夏の思春期男子の夢、そのもの。ボーイ・ミーツ・ガールってこういうことだ。

夏といえばラジオ体操。って、このスタイルはっ!(2巻P30)

あの日見た夏の思い出

 普段は衣装をきっちり決めているほたるですが、意外と脇が甘い一面も。どろんこに転げ落ちたり、水着でフラついていたり、ブラが透けたり。羞恥心はすっぽり抜け落ちています。上のラジオ体操のシーンも、変な帽子なのはさておき、あきらかにブラつけてないパジャマ姿での登場。ときめき度数、120%。早起きしてよかったー!

 とんちんかんな言動だけでなく、ちょっと上から目線なほたる。世間知らずでお菓子しか知らないご令嬢だからこそです。ところが「女王さま系」の子ではない。物言いはきついけど、中身はとっても無邪気で、嘘偽りが一切ない。いろいろ駄菓子業界的な陰謀があったはず、なんだけど、そんなのほっといて駄菓子と、ココノツとの生活にのめり込んでいます。

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 彼女側には恋愛感情は一切ありません。ココノツはというと、ちょっとドン引きする部分と、なぜか惹かれる淡い思いが同居します。

 描かれているのは中学生の夏。ずっと夏。眩しい日差しの中、まばゆい笑顔で突然現れ、消えていく。ほたるはまるで陽炎のような存在です。 駄菓子が「楽しくておいしい」を基調につくられているように、ほたるも「楽しくてかわいい」。ぴったりじゃないか。

夏の少女の笑顔は、ぼくらの心に永遠に残り続けるはず(1巻P109)

 もし小・中学生の時に、ほたるちゃんののような子に出会っていたら、ぼくらはどうしていたのだろう。やっぱり「なんだこいつ」と奇異の目で見続けていたのかな。それとも告白して玉砕していたのかな。いやいいんだ。こうして漫画を開けばほたるちゃんに会えるのだから。ぼくらはこの漫画を開けば、いつだって中学校の夏休みに行けるんだ。

たまごまご

(c)コトヤマ/小学館


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