若者に広がる“リア充”動画アプリ「MixChannel」はなぜ成功したのか(1/4 ページ)
なんですかこのリア充空間は……!
始まりはとある女子大生らしきユーザーだったという――。ある動画アプリに投稿された、女の子が彼氏といちゃつく姿を映した動画は、すぐに話題を呼んだ。そして、カップルがいちゃいちゃする様子を撮影した「カップル動画」はたちまち一大流行ジャンルとなった。
「元々、若者向けのコミュニティを作ろうとしたんです。その中に“LOVE”というジャンルを用意しておいて、これがはやったら面白いね、と言い合ってたのですが……」
そう語るのは、中高生の間で大人気の10秒動画アプリ「MixChannel」(iPhone版 / Android版)のプロデューサーである福山誠さんだ。冒頭のエピソードは、この「MixChannel」で起こった出来事の1つ。
「そもそも今の若い子って、Twitterのアカウントをカップルで共有する『カップルアカウント』の文化があるんです。10万人くらいのフォロワーを抱えるカップルもいて、そういう文化を背景にして流行したものだと思います」(福山さん)
このアプリは、大人のネットユーザーの間ではほとんど知られていないが、中高生の間での認知度はとても高い。運営会社はソーシャルゲーム「単車の虎」などのヒットで知られるDonuts。2013年12月のリリースにもかかわらず、今年の3月には月間再生数が5億4千万回を突破、さらに月間の訪問者数は約380万人にも達している。米国の動画アプリ「Vine」のように、1つの動画が数秒程度の短さであるにも関わらず、1日の利用時間は平均24分と長い。
「日本のインターネットでは毎年、夏休みに中高生の間で人気サービスが生まれるのですが、たぶん去年はそれがMixChannnelだったんですね。そこからうまく上昇気流に乗れたので、今年の夏休みも色々な企画を仕掛けていきたいですね」(福山さん)
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