艦これ提督に挑んでもらいたい「ゲームマーケット2015春」索敵報告:ダウン・イン・フレイムズで“合コン”空戦!(3/4 ページ)
「枯山水」の発掘で注目のゲームマーケット。2015春も「光ネッサンズ」が話題だが、そういう社会現象とは関係なく、超私的にウォーゲームを満喫する彼であった。
新作続々で盛り上がる同人レーベル
同人レーベルを積極的に扱っているゲームショップ「BOARDWALK」のオンラインショップ「i-OGM」のブースでは、現代海戦を扱う人気同人ゲームレーベル「Technical Term Game Company」の「4th FLEET」などの「FLEET」シリーズや盆栽ゲームズのウォーゲーム付きレビュー冊子「このシミュレーションゲームがすごい2015」(付録ゲームは「ガダルカナル!」)のほかに、新作として、国際通信社の戦車戦ゲーム「TANKS!」の追加シナリオ&ユニットを頒布していた。
追加シナリオでは、欧州西部戦線や東部戦線の実際にあった戦いのほかにも、映画「FURY」や小林源文氏のコミック「黒騎士」シリーズ、実在の人物でドイツ軍戦車エース「ミハエル・ピットマン」の戦歴を再現するシナリオを用意している。
「平田晋作著作集刊行会」は、かつてアバロンヒル/ホビージャパンが出版していた「Victory in the Pacific」(邦題「太平洋の覇者」)の非公式追加ユニット&マップを扱っていた。追加ユニットでは、史実では計画だけで終わった(でも艦これ提督にはおなじみの)戦艦「扶桑」「山城」の航空戦艦ユニットだけでなく、戦艦「伊勢」「日向」では、3番4番主砲も撤去した航空戦艦ユニットや完全空母改装ユニット(こちらは艦これでも出てこない)も登場する。
また、同様にアバロンヒルが出版していた海戦“カード”ゲーム「NAVAL WAR」のバリエーションとして中小国海軍の戦艦を加えた「Minor NAVALWAR」と解説冊子「小国海軍主力艦艇名鑑」も頒布していた。
「グループ乾坤一擲(けんこんいってき)」は、太平洋戦争における空母戦を題材にした「日本空母戦記」シリーズの最新作「暁の真珠湾」を出品した。日本海軍の真珠湾攻撃を題材にした空母戦ゲームだが、史実では日本海軍のワンサイドとなっているだけに、仮想戦シナリオを用意している。その内容は、史実では中止した第2次空襲を実施したものの所在不明の米空母部隊から反撃を受けるシナリオのほかに、奇襲攻撃の情報を得た米国指導者が逆襲を決断した場合を想定したシナリオを用意している。
ウォーゲームサークル「千葉クラブ」(ウォーゲーマーには“千葉会:Tiba Club”として知られている)は、市販のウォーゲームの改良アイテム(マップやユニットデザインシール)をメインに用意したほか、オリジナルウォーゲーム「血戦桶狭間」が付録の「お茶セット」、そして委託取り扱いで、歴史戦史研究「ちはら会」メンバーデザインのオリジナルウォーゲーム「ペデスタル作戦1942」を扱っていた。(掲載当初、サークル名に誤りがありました。おわびして訂正いたします)
人気の同人レーベルがプレイしやすいマルチ「三国志」ゲームで競作
さいたまオフラインでは、“ワンコインで購入できるウォーゲーム付き専門誌”で知られる「SL Gamer」の最新号Vol.11を販売していた。付録はマルチゲームの「猛虎三国志」だ。デザイナーによると「ゲームの終了条件は場の雰囲気に合わせて変更可能」という柔軟なシステムになっているそうで、参加者やイベントの時間的都合やゲームの展開に応じてプレイヤーが“協議”して設定できるとのことだ。
機動戦士的な戦略級ウォーゲームや地球防衛軍的なカードゲームで人気のTachibana Designers Factoryは、新作「三国戦記」を発表している。すでに発表済みの「三国盛衰記」をベースに1日でキャンペーンゲームができるようにデザインした3人用ゲームだ。扱いが難しい劉備にたいして「放浪ルール」を設定して勝利条件を工夫することで、ゲームバランスと「序盤に劉備を潰して勝ち逃げ」(Tachibana Designers Factoryのデザイナーズノートより)を回避している。
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