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武雄市図書館が新たに購入した蔵書リストが話題に ネットでは「まるでTSUTAYAの在庫処分」と批判も

運営を民間企業に委託したことで「公設TSUTAYA」とも揶揄されている同図書館ですが……。

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 武雄市図書館(佐賀県)が蔵書入れ替えで廃棄・購入した本のリストがネットで物議をかもしています。一連の流れはTogetterの「武雄市図書館にTSUTAYAの在庫が押しつけられる?」にまとめられています。

 武雄市図書館と言えば、TSUTAYAなどで知られるカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)に運営を委託し、昨年4月にリニューアルオープンしたばかり。運営を民間企業に委託したことで、これまでの図書館にはなかったさまざまなサービスが導入された一方で、図書館本来の役割が損なわれるのではないか――といった懸念も持ち上がるなど、その動きに注目が集まっていました。

※当初「この4月にリニューアルオープンした」と書いてしましたが、昨年4月の誤りでした。お詫びして訂正いたします

 そんな中、話題になっているのが、8月5日にTwitterに投稿された「初期蔵書入れ替え費で購入された資料一覧」というツイート。ツイートは5回に分けて投稿されており、添付されていたURLには、武雄市図書館が改装オープンするにあたって購入した約1万冊の蔵書がリスト化され並んでいました。

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公開されていた資料の一部

 問題となったのはその内容です。もちろん普通の本も多かったのですが、中には「埼玉ラーメンマップ」などのガイドブック本や、「○○になろう」といった自己啓発本、また「公認会計士第2次試験 2001」など10年以上前の本なども混ざっており、ネットでは「図書館らしくない」と疑問を抱く人が続出。中には「まるで在庫処分ではないか」など、TSUTAYAの不良在庫を武雄市図書館に押し付けているのでは――と推測する声も見られました。

 同図書館をめぐっては今年4月ごろ、改装オープンを前に大量のDVDを含む資料を除籍(廃棄)していたことが報じられ(関連記事)、「併設されているTSUTAYAに配慮したのでは」と推測する声があがったことも記憶に新しいところ。こうした運営への不信も今回の騒動につながっているようです。

 一連の騒動について武雄市教育委員会生涯学習課に問い合わせたところ、リストについては一般から開示請求があり公開したもので、内容に間違いはないとのこと。またラインアップへの批判も把握しているものの、購入した資料については基本的に、運営するCCC側に一任しているとのことでした。なおCCC側にも問い合わせてみましたが、こちらは担当者が夏季休暇中とのことで、コメントを得ることはできませんでした。

 ただ武雄市側によると、改装オープン以来、少なくとも利用客や貸出数は改装前に比べて比較にならないほど増えているそう。運営を民間に委託したことについてはさまざまな意見があるものの、赤ちゃんへの読み聞かせなど新しい試みも数多くスタートしており、「委託したメリットも大きかった」とあらためて強調しました。今後は「CCC側とコミュニケーションをとりつつ、社会教育の充実や、民間運営であることを生かした新しい利用層の開拓などに励み、よりよい図書館にしていけるよう努力したい」とコメントしています。

館内ストリートビューより。従来の図書館像とは大きく異なる広々とした空間や、併設されているスターバックスなどが目を引きます。武雄市教育委員会によれば、改装後の利用客は以前とは比べ物にならないほど増えたとのこと

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