はちのこ、芋虫、カブトムシ、ホンモノそっくりな昆虫和菓子がグロいしうまい:【昆虫苦手の人は閲覧注意】
グロいけど、味はめちゃくちゃおいしい。
家族や友人へのお土産に何を贈ろうかと迷うもの。新しくできた話題のスイーツもいいが、もう少し個性を出したい。そんな遊び心が涌いた時こんな変わり種はいかがだろう。
秋田県横手市にある老舗店「小松屋本店」の逸品。こちらはお取り寄せ、冷凍保存が利くのでお土産にも重宝する。さて満を持して大切なあの方へ心を込めて贈ろう。
お贈りしたお相手もまずは可愛らしい包装にニッコリ。「なんだろう?」と開けてみると、そこには……
「ギョッ!!」――箱の中には不気味な色彩とグロい姿のいもむしがゴロゴロ。ここでひと絶叫あり、さらに追い打ちをかけるようにもうひと箱を開けると……、今度ははちのこがモゾモゾ。この時点で土産物周辺から人が一気に逃げ去る、もしくは昆虫大好きっ子がわさわさ寄ってくることは必至だ。
私も日頃お世話になっている仕事関係者にプレゼント。さぁ!! 思いっきりいもむしのまるまるっとした胴体をプチッと食べちゃっていただきたい!
「食べたくないよ~っ!!」と絶叫しながら、おそるおそる口を開くおふたり。せっかくの贈り物を食べたくないとは失礼な。最後のひと押しで口の中に放り込むと「ん!? おいしー!」と笑顔に。十勝産の小豆餡をはじめ、練切あん、白あんを使った上質な和菓子。シナモンの香りが甘さをひきしめ高級菓子を印象付ける。
それもそのはず、このグロ旨い和菓子を製造販売している「小松屋本店」とは、大正5年創業の老舗。地元だけでなく全国からもその味を求めて買いに来る客がいるほどの人気店だ。しかしなぜこんなに気持ち悪い和菓子を作ることになったのか。若ご主人に話を聞くと、きっかけは10年ほど前、横手市役所観光物産課が毎年開催している「昆虫展」を盛り上げる企画として昆虫和菓子の製作依頼がきたのだそう。お父様である店主が、最初は乗り気ではなかったが街の発展のためにと人肌脱ぎ、試行錯誤しながらほんものそっくりになるよう仕上げたのだという。
現在でも全国各地から注文が入るほどの人気商品で、さらに新たな昆虫も開発中だというから楽しみだ。実家に帰省する際のお土産にもいかがだろうか。
(浅井由起子/LOCOMO&COMO)
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