科学誌ニュートンが恒星間旅行者のための時計アプリをリリース 相対性理論の時間のズレもばっちり修正!
「アンタレスへ行こうとほぼ光速で移動してたら時間わかんなくなっちゃった」ってときも安心。
科学雑誌「Newton」を刊行するニュートンプレスが、世界初となる“恒星間旅行向け”の時計アプリを無料でリリースしました。アインシュタインの「相対性理論」で予想されている、宇宙をほぼ光速で移動すると発生する“時間のズレ”を正確に表示するものです。機能は実用的だけど、生きている内に使う機会が訪れるのだろうか。
アプリ名は「Newton: Interstellar WatchFace」。地球を離れ、光速(秒速約30万キロ)に近い速度の宇宙船で恒星間空間を旅する人に向けて設計。アプリの盤面に「宇宙船内の航行者の時刻」と「地球の時刻」を時計で映しだします。
アインシュタインが提唱した「相対性理論」によると、光速に近い速度で進む宇宙船では、時間が地球上に比べてゆっくり進むとのこと。例えば宇宙船の速度が光速の99.9999%だと、船内の時間の進み方は地球から707倍ものズレが生じ、地球の1カ月が船内では1時間しか経過しないことになります。
アプリでは相対性理論の数式に基づいて、宇宙旅行者と地球の時間のズレを正確に計算して表示。時間は宇宙船の速度に合わせて設定し、光速99%、99.9%、99.99%、99.999%、99.9999%の5段階から選択可能です。
時間だけでなく、目的の恒星までの到達距離も表示できます。運行開始からの経過時間と航行速度に基づいて計算するもので、表示単位は光年。経由地となる恒星までの距離も確認でき、太陽系に最も近い恒星であるアルファ・ケンタウリ(地球から約4.3光年)、1等星のシリウス(約8.6光年)、さそり座のアンタレス(553光年)など、17の恒星が順次表示されます。
Android Wearを搭載したスマートウォッチ用で、Google Playからダウンロード可能。使う機会はまだまだ先となりそうですが、アプリの存在そのものが宇宙旅行の夢をよりリアルに描き出してくれそうです。
(黒木貴啓)
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