快速列車だけでなく、普通列車も通過する駅だった……　　山田線の「秘境の駅」大志田駅・浅岸駅がダイヤ改正で廃止に

　JR東日本盛岡支社は山田線の上米内（岩手県盛岡市）～区界（岩手県宮古市）間にある大志田駅と浅岸駅の廃止を発表しました。

　盛岡支社の発表によると、「2012年12月から冬期間通過としてまいりましたが、1日あたりの平均乗車人員が1名未満にまで減少していることから、次回のダイヤ改正日をもって廃止いたします」とのこと。

　山田線は盛岡駅から宮古駅を経由して釜石駅までを結ぶ路線。大志田駅と浅岸駅は無人駅で停車本数が少なく、快速列車のみならず普通列車すら通過する駅であり、周囲に民家もあまり見受けられないことから鉄道ファンの一部では「秘境駅」として知られていました。

　ちなみにどの程度停車本数が少なかったのか平日の時刻表を調べてみたところ、大志田駅上りは午前6時32分を逃すと次の電車は午後8時9分、下りは午後7時31分のみ。

　一方、浅岸駅は上りが午前6時43分、下りが午後7時40分という2本のみを運行していることが判明しました。なるほど「秘境駅」。

　昨今の状況を鑑みるに仕方がないこととはいえ、こうして失われていく駅があるのはなんだかもの悲しい気分になりますね。我々がまだ知らぬ、日本のどこかにあるであろう「秘境駅」に思いをはせたいものです。

（高城歩）