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スマホが震えた気がしたけど違った――「ファントム・ヴァイブレイション・シンドローム」とは
幻想振動症候群。
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スマホやケータイがブルっと震えたような気がしたのに違った――こんな経験ありませんか? この現象は「ファントム・バイブレーション・シンドローム(幻想振動症候群)」と呼ばれています。
ファントム・バイブレーション・シンドロームは一種の錯覚。いつごろからある言葉なのかはっきりしませんが、少なくとも2007年には「多くの携帯電話中毒者が着信がないのに振動を感じると報告している」と伝える記事で「ファントムリングバイブレーション」という言葉が登場しています。また2010年の医療機関による研究報告書では「ファントム・バイブレーション・シンドローム」が「ポケベルや携帯電話を持っている人が、端末が震えていないのに体験する錯覚」と書かれています。
この現象は、脳が携帯端末の振動を着信通知として学習し、振動に対して敏感になるために起こると言われていますが、ジョージア工科大学の哲学准教授ロバート・ローゼンバーガー氏は、体が振動を学習したために起きるものだとの見方をしています。
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同氏によると、メガネをずっと着用しているとメガネが自分の一部になり、かけていることすら忘れてしまうのと同じように、携帯端末をずっとポケットに入れていると自分の一部になってしまうのが理由とのこと。端末が自分の一部になり、端末の振動を着信通知として知覚することに体が慣れてしまうことから、服の衣擦れや筋肉の震えなど似た感覚を着信と錯覚してしまう、と説明しています。
同氏によれば、最近の調査で、90%の人がファントム・バイブレーション・シンドロームを経験したことがあるという結果が出ているそうです。
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