熊本地震によって破壊された「ラピュタの道」の今　「復旧はいつになるのか……」

　アニメ「天空の城ラピュタ」のワンシーンのような雲海に浮かぶ浮島のような絶景が熊本県阿蘇市の外輪山にある。ライダーなどから「ラピュタの道」と呼ばれ、観光で訪れる人も多いその道が今、地震の影響で道路が崩落し無残な姿となっている。復旧の目途はたっていない。

　阿蘇谷から北外輪山までの阿蘇市道狩尾幹線（ラピュタの道）はもともと農道で、過去何度も大雨などで被害を受けてきた。2012年の九州北部豪雨でも崩落や土砂崩れの影響で通行止めになり、翌年ようやく復旧していた。それが4月16日の地震で道路の一部が崩落。土砂崩れや陥没も激しく、通行不能となった。

　ラピュタの道の地震後の状況をいち早くドローンで撮影したのが、熊本県山鹿市のヤマガ空撮。熊本地震後はメディアの要請で阿蘇大橋の崩落現場や益城町の被害状況をドローンで撮影している。

　代表の原口富美也さんによると撮影が行われたのは4月21日のこと。ミルクロードとも呼ばれる熊本県道339号北外輪山大津線からのものだそうで、国土交通省の職員も調査に訪れていたという。映し出された動画には曲がりくねった道のいたるところが崩れ、ヒビ割れ、そして陥没している様子が分かる。「復旧はいつになるか分からない……」と自身も好きな道路の崩壊に心を痛めていた。ヤマガ空撮は破壊される前のラピュタの道の動画もアップしている。

　熊本地震により熊本県内では阿蘇大橋が崩落したほか、道路の陥没や損傷で交通網が寸断、いまだに通行止めになっているところも多い。