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ほぼ全て切断されていた ゴッホ「耳切り事件」について128年越しの新事実

図書館員「ゴッホの人生史を変えるレベルの発見」

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 ゴッホが心身を病んだ晩年に左耳を切断したという逸話は世界的に知られていますが、切断された耳の範囲については諸説ありました。そんな中、カリフォルニア大学バークレー校のバンクロフト図書館で新たな証拠が見つかり、研究者たちの注目を集めています。

バンクロフト図書館による解説動画
今回発見された手紙

 同図書館によると、「耳切り事件」の際に診療を担当した医師のフェリックス・レー氏によるイラスト付きの手紙が見つかり、それによればゴッホの左耳はほとんど切断された状態でした。イラスト付きの手紙は同図書館がYouTubeに投稿した動画などで確認することができ、耳が根本から切り取られている様子がはっきり見て取れます。手紙はもともとレー医師から作家のアーヴィング・ストーン氏に送られたもので、ストーン氏は手紙の情報を元に、後に映画化もされた伝奇小説「炎の人ゴッホ」を執筆しました。

耳は点線部分に添って切り取られたとのこと……
耳が切り取られた後の図。下の部分以外、耳のほとんどが失われているのが分かります

 今回の発見はバンクロフト図書館が作家のBernadette Murphy氏の依頼で調査している中で見つけたもの。数百もの資料箱の中から奇跡的に手紙を見つけたという図書館員は「このような大発見は世界的に見てもめったにあることではなく、ゴッホの人生史を大きく変えるもの」と、発見の重要性を強調しています。Murphy氏はこうした最新の資料を元に「Van Gogh's Ear: The True Story」を執筆。本は7月12日に出版され、国内からもKindle版などが購入可能です。なお、オランダのゴッホ美術館では7月15日から9月25日までの間、ゴッホの病気に焦点を当てた初の展示会「On the Verge of Insanity」を開催中。レー氏による手紙の実物も展示されています。

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ゴッホの「耳を切った自画像」。鏡を見て描かれたため、絵では右耳に包帯を巻いてます
ゴッホがレー氏に贈った「医師レーの肖像」。レー氏は贈り物を喜びましたが、絵自体はあまり気に入っていなかったらしく、鳥小屋の穴をふさぐのに使っていたとの逸話も残されています……

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