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空中から地雷を探索し爆破 人命を危険にさらさず地雷を除去するドローンが開発される

既存の手法より20倍速く、コストも200分の1。

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 地雷除去用のドローン「Mine Kafon Drone(以下MKD)」が、クラウドファンディングサイトのKickstarterに登場しました。開発者のMassoud Hassaniさんによると、既存の手法より20倍の効率を誇り、コストも200分の1。10年未満で世界中の全地雷を除去すると意気込んでいます。

MKDの試験飛行(画像はKickstarterより)
Kickstarterでのクラウドファンディング

 MKDは専用アプリと連動して動き、3段階のプロセスで地雷を除去します。まず高空を飛行し、危険な領域を特定。次に金属探知アームを装着後、地表4センチ上空を飛んで探索し、地雷の位置をさらに絞り込みます。最後にマニピュレーターを装備して、地雷上に起爆装置を設置し爆破。人間は近づくことなく、安全に地雷を除去できます。

段階ごとに装備を変更して地雷除去へ臨む(画像はKickstarterより)
高空から危険地域にアタリを付ける(画像はKickstarterより)
低空飛行で地雷を探知し、正確な位置を特定(画像はKickstarterより)
地雷の敷設点に起爆装置を置き、爆破する(画像はKickstarterより)

 過去の戦争で敷設された地雷は60カ国以上に残存しており、毎日約10人がその犠牲になっているといわれています。Massoud Hassaniさんは幼少期をアフガニスタンで過ごし、その現状を体験。2012年にも低コストで地雷を除去できる装置「Mine Kafon」を開発し、Kickstarterを利用して実現させています。

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MKDの前段階で開発された「Mine Kafon」。風を受けて転がり、地雷を踏んで爆破するシンプルな装置(画像は公式ブログより)

 出資は5ユーロ(約600円)から受け付け。950ユーロ(約11万円)で実機の組み立てキット、7000ユーロ(83万円)で研究所におけるワークショップが提供されます。調達した資金は、予備研究費にあてられるそうです。

(沓澤真二)

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