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人工知能が書いた小説「賢人降臨」、出版 福沢諭吉と新渡戸稲造の著作をディープラーニング

賢人から学んだAIは賢人となるか。

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 クエリーアイは、同社が開発した人工知能「零(ゼロ)」が書いた書籍「賢人降臨」を出版しました。AIによる小説の出版は、大手流通を通した商用出版では恐らく日本では初めて。ドコモの電子書籍サービス「dブック」にて800円(税別)で独占配信されています。


零著「賢人降臨」

 零は、福沢諭吉「学問のすゝめ」と新渡戸稲造「自警録」の2冊を教科書として、ディープラーニング(深層学習)で自動的に学習。それを元に、「若者」「学問を修め立身」「世界を制する」「成功とは」「人とは何を示すもの」という、5つのお題に答える形で書かれたのが「賢人降臨」です。dブックでは、お題の答えとも思えるそれぞれの最初の文が公開されています。

「若者もあり、あるいは才智|逞《たくま》しゅうして役人となり商人となりて天下を動かす者もあり・・・」
「学問を修め立身分を用うるの理あり。・・・」
「世界を制する者ははなはだ少ない。・・・」
「成功とはなんぞまらぬことである。・・・」
「人とは何を示すものでない。いつぞそういう者でもよい。・・・」

 同社は、零がお題について福沢諭吉や新渡戸稲造の言を使って論を展開していくことに対し、賢人2人が「“こう答えるはずだ”という言を“零”が記しているとも言える」と考えを述べています。

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人工知能は賢人として降臨?

 また書籍の本文は、現時点での人工知能の技術がどのレベルかを知ってもらえるようにと、校閲・校正はあえて行われていないとのこと。巻末付記では、論としての内容だけでなく、それらの側面も含め「読者の思考の基となれば幸い」だとしています。

(宮原れい)

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