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郊外に住む14歳の少年、“ポッポしか出ない2Dアクションゲーム”を作り『ポケモンGO』の地域格差を訴える

これが「ポッポGO」か……。

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 リリース直後のような熱狂は収まったものの、『Pokemon GO』(ポケモンGO)は根強い支持を得ている。その中で課題とされているのはおそらく「地域格差」だろう。現実世界を舞台とし、ポケモンをゲットする趣旨の同作において重要となるのは「ポケストップ」だ。ポケストップではポケモンを捕獲するためのモンスターボールやタマゴ、アイテムなどを手に入れられるほかに、周辺地域にポケモンが出現しやすくなる。ほかにも、特定のレアポケモンが出現するといった特性もあり、『ポケモンGO』はポケストップを中心に構成されているといっても過言ではないだろう。

 こうしたポケストップは、人の多い都市ではたくさん存在しているが、郊外になると数は減少していく。人里離れた場所では画面内にひとつも見当たらないという状況も珍しくない。つまり、都会と郊外では『ポケモンGO』を楽しむための環境に格差が存在している。これは日本を含めて世界各地で問題となっており、大きな課題とも言える。

 こうした窮状を開発元であるNianticに訴えかけるために、14歳の少年が立ち上がった。Shane Brunswick君は「現在のポケモンの出現の仕組みが特定の人々を蔑ろにしている」とNianticに抗議するため、あるゲームを作成したのだという。その名のも『Suburban Version』。おそらくこのタイトルは『(Pokemon Go)Suburban Version』を意味しており、“郊外版ポケモンGO”といったところだろう。

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 そのゲームの中身はというと、モンスターボールが転がり続ける2Dアクションゲームだ。出てくるオブジェクトは『ポケモンGO』で嫌というほど出現する「ポッポ」と、「『ポケモンGO』のアップデートは近日予定」という文字入りのNiantic社のロゴマークのみ。ポッポが出現すれば体当たりし、10匹捕獲すればモンスターボールがアップグレードされる。一方ロゴマークに当たればゲームオーバーとなるので、左クリックでジャンプしてうまく避けなければならない。何もない背景を舞台に、ありがたくポッポを捕まえる続けるゲームプレイは、まさに郊外での『ポケモンGO』のプレイを表現しており、なかなか風刺的だ。

 実はこの少年は、今回の風刺ゲームを作るためにわざわざJavaScriptを学習したのだという。Nianticに郊外のプレイヤーが『ポケモンGO』を楽しめないという現実を伝えるため、「p5.js」を独学しゲームを作りあげた。ソースもすべて公開されており、アセットには幻のポケモン「ミュウ」も含まれているが、このアクションゲームに出現するかどうかは定かではない。

 また彼は、トップページで「ゲームの存続にはサーバーが必要です。ぜひ自分のチームを選びサーバー代を募金してください、募金の一番多いチームの方に向けて特別なゲームを作ります」と経済活動を忘れない“ちゃっかり”ぶりを披露する大物だ。特別なゲームは9月5日に公開されるとのこと。

 この少年のゲーム公開に呼応するかのように、今月22日に株式会社ポケモンとNianticはこの地域格差に対して改善に乗り出すことを宣言。具体的な言及はされていないものの、遠くない未来にBrunswick君の不満は解消されるかもしれない。

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