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群馬県の市役所職員が「ギルティギア」世界大会で優勝? ネットでは「そんな大会ない」との指摘 本人はコメント拒否

格闘ゲーム界の通例であるWeb配信や、他の参加者情報もないようです。 ※追記あり

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 群馬県太田市役所の臨時職員が格闘ゲーム「ギルティギア」の世界大会で優勝したと報じられていますが、これに対して「架空の大会ではないか」「Aさんは開催地にすら行っていないのでは」として捏造(ねつぞう)疑惑が広がっています。

上毛新聞の記事(現在は取り下げられています)

 上毛新聞と朝日新聞が報じたところによると、Aさんが出場した大会は世界からおよそ100人の参加者が集い複数のゲームタイトルで試合が行われる「オータムスタンフェスト」という大会で、開催されたのは9月20日と21日の2日間。優勝者は約300万円の賞金か、次回大会のシード権を獲得できる仕組みとなっており、優勝したAさんは次回シード権を選択。Aさんが格闘ゲームを始めたのは高校2年生の頃からで、ゲームセンターなどではなく、主に家庭用オンラインで夜中にプレイしていたとされています。

 Aさんが優勝したゲームタイトルは、独自のグラフィック表現などで世界的に評価が高いギルティギアシリーズの最新作「ギルティギアイグザードレベレーター」。同大会が開催されたとされるフランスでも人気を集めるゲームで、記事によるとサイドトーナメントとして同時に行われた「ブレイブルー」(ギルティギアと同じ会社が制作した格闘ゲーム)の大会でも無敗で優勝したそうです。

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 高額の賞金がかけられた大会は通常であればSNSなどで大々的に告知され、すぐさま格闘ゲームプレイヤーに浸透し、また同時にオンラインによって配信されるのが通例。しかし、この「オータムスタンフェスト」は告知されておらず、SNSによる拡散やオンライン配信、Webサイトに至るまで全くの形跡が無く、他の参加者情報や写真すら確認できない状況となっています。

 また、高額賞金がかけられた大会で優勝するのは過去の例をみても非常に有名なプレイヤーばかりですが、Aさんに関しては全くの無名で、有名プレイヤー同士のコミュニティーでも知られていない様子。賞金についても「ストリートファイターV」などのビッグタイトルでは1000万円を超えるような優勝賞金が出ることもありますが、Aさんが優勝したとされるギルティギアシリーズの大会で300万円の賞金がかけられるのは異例中の異例です。

“家庭用ギルティ勢最強”とされるプレイヤー・竹原さんもコメント(竹原さんのTwitterより

 この事についてネット上では「誰も知らない300万円の大規模大会?」「ブレイブルーとギルティギアの両方で優勝とかそんなプレイヤーいない」など疑惑の声が噴出。既にAさん本人と思われるFacebookアカウントは特定されており、フランスの様子を撮影した画像が複数投稿されていますが、その中に転載された画像があることも指摘されており「アリバイ工作を行ったのでは」とする意見もあるようです。

 また、同大会が行われたとされるフランスでは、名前の似た格闘ゲーム大会“スタンフェスト”が毎年5月に開催されています。毎年多数の参加者を集め、日本でも注目度の高いこのイベントですが、“スタンフェスト”のスタッフに「“オータムスタンフェスト2016”という大会が行われたか」を問い合わせたところ、「私たちは“オータムスタンフェスト”ではなく“スタンフェスト”。毎年5月にしか開催されない」と回答。Aさんの名前も全く把握していないらしく、他の団体が似た名前を使用した可能性についても「スタンフェストは他の場所で開催されたことはない。誰かがスタンフェストの名前を使っていたとしたらそれは違法だ」と語っています。

 またAさん本人に対し、「優勝した際のトロフィーや賞状はないのか」「なぜ300万円ではなくシード権を選んだのか」「ギルティギアにおける段位(プレイヤーの実力を表す数字)はどの程度か」「使用キャラクターは」「これまでの格闘ゲーム大会での実績はあるか」「大会エントリーはどうやって行ったのか」などについて問い合わせを行いましたが、回答を拒否されました。

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 現在上毛新聞はこの件についての問い合わせが複数寄せられたため、事実確認が取れるまで当該記事の掲載を止めている状態とのこと。また、ギルティギアシリーズを制作するアークシステムワークスにも問い合わせましたが「問題は把握しているが、コメントはできない」としています。

追記

 上毛新聞は一時取り下げていた今回の記事に関し、サイト上に「格闘ゲーム部門で優勝したとする報道は事実無根だったことが分かった」とするコメントを掲載し、記事が削除されました。

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