タイで国王死去を受け「1年間の服喪」 観光客にも落ち着いた服装を政府が呼びかけ
タイ人が黒か白の服を着るため、外出時は悪目立ちしないためにも地味な格好にしたほうが良さそう。
タイ政府は、10月13日にプミポン・アドゥンヤデート国王が死去したことを受け、1年間は国全体で喪に服すことを発表しています。同国政府観光庁は14日、観光客に向けて「不適切や無礼な振る舞いをお控えください」など、服喪期間の推奨事項を公開しました。
タイ人は喪中、弔意の印として黒や白色の服を着ます。観光客も強制ではないですが、「公共の場ではできるだけ厳粛さや敬意を示した服を着る必要がある」と呼びかけています。
政府観光庁の東京事務局に取材したところ、タイでは1995年にプミポン国王の母親・シーナカリン王太后が亡くなったときも1年間喪中に入り、国民は白や黒を着続けたとのこと。「寺院などの観光地のみならず、外出の際には悪目立ちを避けるためにも落ち着いた服装をするのをおすすめします」(担当者)。
またタイは夜の歓楽街も観光スポットとして知られていますが、観光庁はバーやナイトクラブのような施設に営業を検討するよう通達。営業するかはお店ごとの判断になります。観光地は基本的に開放されていますが、エメラルド仏が安置されている寺院「ワット・プラケーオ」と王宮は国王の葬礼儀式の場となるため訪問できません。
伝統や文化的なイベントもほとんどが変わらず開催されますが、祝賀会は国王への敬意の印として変更されたり、記念式典に変わったりする可能性があります。すべての交通機関、銀行、病院、その他の公共サービスは通常通り。タイ国政府観光庁は協力を募りながらも、「観光客のみなさんには通常通りに旅行計画を続けてほしい」と意向を示しています。
(黒木貴啓)
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