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群馬県の観光牧場、「牛の乳しぼり体験」を終了へ 与えるストレスを動物福祉の観点から判断

開業以来行われてきた人気イベントでした。

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 観光牧場である伊香保グリーン牧場(群馬県渋川市)は、2016年11月23日をもって「うしの乳しぼり体験」を終了することを発表しました

「うしの乳しぼり体験終了についてのお知らせ」(公式サイトより)

 同体験イベントは1970年にオープンして以来毎日開催していたイベントで、“いのちのあたたかさを体感してもらおう”として実施されていたもの。しかし、母牛に与えるストレスは大きく、負担の軽減に努めるも乳房炎が多発するなど牛の苦痛を懸念していたといいます。また、食品衛生上の問題で搾った原乳は廃棄処分になるなどの問題もあり、これらを「アニマルウェルフェア(動物福祉)」の観点と照らし合わせた結果終了する決断に至りました。

 アニマルウェルフェアとは、感情的なものとは別の動物の利益に配慮するという目線から動物の幸福を考える概念で、アメリカやイギリスでは広く認知され活動が行われています。その基本となる「5つの自由」(不快からの自由、痛み・障害・病気からの自由など)を充たす動物飼育を行うというというのが同牧場の基本理念であり、今回もこれに従った形となります。

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「アニマルウェルフェアについて」(農林水産省公式サイトより)

 子供の頃に体験したという人も多く、現在でも人気のイベントですが、すでに日本でも「アニマルウエルフェアの考え方に対応した飼養管理指針」が策定されるなど普及の流れを見せている状況となっており、今後観光牧場の動きも変わっていく可能性がありそうです。

(宮原れい)

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