ニュース
大日本印刷、活版印刷の風合いを再現した「にじみフォント」を開発 デジタルの線に丸みや揺らぎを加えて表現力をプラス
なつかしい感覚。
advertisement
大日本印刷(DNP)は、同社オリジナル書体の「秀英体」で“活版印刷の風合い”を再現した「にじみフォント」を開発。11月18日より「FONTPLUS(フォントプラス)」で第1弾の「秀英にじみ明朝L」を発売しています。
通常のフォントと比較すると、インクがにじむような表現によって一部分が太くなったり、丸くなっているのが確認できます。中には線が揺らいでいるような部分もあり、デジタルフォントとはいえ紙に印字したような質感が感じられます。
同フォントの開発では、はじめに実際の印刷物の印影を分析。そのランダム要素の強いアナログな結果から「にじみ」を付与するための専用プログラムをまず開発し、それを使い秀英体フォントデータに画像処理を施して完成したということです。また“太らせ量”や“ゆらぎ量”などの段階も、ほどよく読みやすくなるよう調整されています。
advertisement
同社は今後にじみフォントシリーズとして、「にじみゴシック」「にじみアンチック」などのラインアップを開発・追加する予定。また書籍や雑誌以外でも、電子書籍やフォトブックなどで秀英体の利用範囲をさらに広げるため、多様な分野へのライセンス提供を推進していくとしています。
Webフォントサービス「FONTPLUS」では2017年1月31日14時59分まで入会金(1万800円)が無料となっていて、導入プランはPV数に応じた課金設定(1080円~)の「スマートライセンス」と、1年間1万2960円(どちらも税込)の「バリューライセンス」が用意されています。
(宮原れい)
関連記事
ヒラギノ角ゴシック「W0」の雪だるまはなぜ黒い帽子をかぶっているの? 開発元に聞いた
デザインが異なるのは雪だるまだけではありませんでした。「新世紀エヴァンゲリオン」各話タイトルなどに使われたフォント「マティスEB」発売 同人活動で利用可能
TVシリーズ版、新劇場版で使用された2種のフォントデータを収録。超手軽に80年代風ロゴを作れる「Retro Wave」 なんだこの懐かしさと怪しさは……
80年代はみんなこんな感じでした。「あれなんてフォント?」が瞬時に分かる 文字を読み取るとフォント名を判別するツール「Spector」
色をデータで判別する機能も搭載。横浜をイメージしたフォント「濱明朝」が登場 クラウドファンディングで出資募集中
2017年6月の販売に向けて開発進行中。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.