銭湯を改装した居酒屋「分福」がオープン! 想像以上にお風呂そのものだった
風呂桶に盛られたお刺身や、牛乳瓶に入ったカクテルを飲めます。
90年の歴史を誇る港区の銭湯「万才湯」が2016年の春に廃業となった。そして11月、その跡地をそのまま利用した“銭湯風”の居酒屋「分福」がオープンしたという。浴槽やタイル、鏡などがある中で飲み食いするらしい。
さっそく店の前まで行ってみると、風呂だ……。思っていた以上に、風呂だ。こういう銭湯、ある。
店の中へ入ると、入口もすごく銭湯っぽさが残っている。ここは本当に居酒屋なのだろうか? 居酒屋がこんなことでいいのだろうか。
さらに店の奥へ進むと、“銭湯っぽい”どころの騒ぎではない。体重計は置いてあるわ、銭湯でよく見かける注意書きは貼ってあるわ、これを銭湯と呼ばずしてなんと呼べばいいのか。
テーブル席はシャワーを浴びられそうだし、掘りごたつの席は浴槽そのもの。ボイラー室だったところは個室席になっており、銭湯でよく見かける下駄箱が置いてあった。
いよいよ、浴槽につかってみよう。この店でのおしぼりの用途は二つ。手を拭くためと、頭の上にのせるためにも使える。
これだけではない。「お造りの五種桶盛り」を頼むと、文字通り桶にお刺身が盛られて登場する。
飲み物だって負けていない。牛乳瓶に入ったカクテルがあれば、ソフトドリンクのメニューとして珈琲牛乳もある。
ちなみに、「万才湯」が廃業したことを知らずに、銭湯に入ろうと思ってやってくる人もいるらしい。浴槽の中で飲み食いするのはなかなかどうして高揚するもので、本当に銭湯に入ったときのようなほくほくとした気分で店をあとにしたのだった。
店舗情報
分福(ぶんぶく)/住所:東京都港区芝5-23-16 電話:03-6453-7189 営業時間:17時~24時 年中無休
朝井麻由美(@moyomoyomoyo)。フリーライター・編集者・コラムニスト。ジャンルは、女子カルチャー/サブカルチャーなど。雑誌やWebでコラム連載多数。近著に『「ぼっち」の歩き方』(PHP研究所)、『ひとりっ子の頭ん中』(KADOKAWA中経出版)。ゲーム音楽と人狼と麻雀が好き。
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