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将棋棋士のスマホ不正疑惑、第三者委報告書のドラフト版が存在

将棋連盟が公開した調査報告書と別のバージョンが公式サイトにアップされていた。

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 日本将棋連盟が1月16日に公開した将棋のスマホ不正疑惑(※)に関する第三者調査委員会の報告書(概要版)について、“ドラフト版”が別途存在していることが分かった。

ドラフト版

 連盟の公式サイト上で17日深夜までアクセスできる状態にあったが、現在は非公開となっている。公開された報告書はURLの後半が「investigative_report_1.pdf」だったのに対し、ドラフト版は「investigative_report.pdf」となっていた。

左:公開版、右:ドラフト版

 公開版とドラフト版では語句をはじめ、多少の差異があり、一部ネット上では「報告書を不合理にも改竄」といった指摘もあった。ただし、論旨が変わるような大きな変更はない。本件について連盟に問い合わせたところ、詳細を調べるとの回答だった。

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差分。「テキスト比較ツール difff《デュフフ》ver.6.1」を使用 元データはこちら※スペース・改行・改ページなどねとらぼ編集部で調整。公開は1月20日まで

※将棋のスマホ不正疑惑

 2016年10月、トップ棋士の三浦弘行九段が対局中にスマートフォンを使って将棋ソフトを不正利用した疑いがもたれ年内の出場停止処分が下されたもの。本人は全面的に否定し、処分の早期撤回を求めていたが、第三者委員会は12月、「不正行為の証拠なし」「処分は妥当(当時の判断としてはやむをえなかった)」との調査結果を発表した。

主な変更例

  • 公開版(P11)

三浦棋士は、2016年7月26日、将棋会館で開催された第29期竜王戦決勝トーナメントにおいて、久保棋士と対戦し、勝利した13。この対局時、久保棋士は、三浦棋士が、夕食休憩後という終盤において、しかも自分の手番で午後6時41分から7時12分までの31分間も継続して離席したほか14、他にも離席が見られたことなどから強い不信感を抱いた。ただし、本件映像分析の結果では31分間にわたる離席という事実は認められない。

  • ドラフト版(P11)

三浦棋士は、2016年7月26日、将棋会館で開催された第29期竜王戦決勝トーナメントにおいて、久保棋士と対戦し、勝利した13。この対局時、久保棋士は、三浦棋士が、夕食休憩後という終盤において、しかも自分の手番で午後6時41分から7時12分までの31分間も離席したり14、終盤はほぼ1手ごとに離席するなどその回数も極めて多かったという認識を持ち、そのことに強い不信感を抱いた。

  • 公開版(P16)

また、三浦棋士は、久保棋士が指摘した久保戦における約30分間の離席という誤った前提に基づく質問に対し、その事実を否定することなく、将棋会館4階にある休憩室「桂の間」以下「桂の間」という。)で休もうとしたところ、同部屋内で先輩棋士が囲碁を打っていたため横になりづらく、守衛室に行って体を休めていた等不合理な弁解に終始した。

  • ドラフト版(P16)

また、三浦棋士は、久保棋士が指摘した久保戦における約30分間の離席については、その事実を否定することなく、将棋会館4階にある休憩室「桂の間」以下「桂の間」という。)で休もうとしたところ、同部屋内で先輩棋士が囲碁を打っていたため横になりづらく、守衛室に行って体を休めていた旨を説明した。

  • 公開版(P18)

一方、この間、島常務理事及び杉浦理事は、竜王戦を共同主催する読売新聞社を訪れ、同社に対し、三浦棋士が休場し竜王戦七番勝負の挑戦者を丸山棋士へ変更することについて理解を求めた。その後、杉浦理事は、同行した連盟職員を通じて三浦棋士に対し、休場届を早急に提出するよう伝えた。

  • ドラフト版(P18)

一方、この間、島常務理事及び杉浦理事は、竜王戦を共同主催する読売新聞社を訪れ、同社に対し、三浦棋士が休場し竜王戦七番勝負の挑戦者を丸山棋士へ変更することについて理解を求めた。また、杉浦理事は、読売新聞社と協議した後、同行した連盟職員を通じて三浦棋士に対し、休場届を早急に提出するよう伝えた。

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