Jリーグ中継の「DAZN」、配信障害の原因を説明 「システムの一部不具合がデータベースの破損を起こした」
トラブルに見舞われたユーザーには、2週間の無料期間提供といったフォローがなされる。
Jリーグの全試合を生配信する「DAZN(ダ・ゾーン)」で、2月25日のJ1開幕戦から2日連続で配信トラブルが発生(関連記事)した件について、運営元が3月2日に原因と対応策などを説明した。原因はエンコーディングプラットフォームの一部にあった不具合としている。
エンコーディングプラットフォームとは、映像データを各デバイスやプラットフォームに変換し配信用に整える諸機能と、複数のデータベースから構成されている配信用システム。2月26日にはこの障害により、一部のイベントを視聴できない状態が発生していた。
当日は16時30分前後に終了した7試合に対し、ライブ配信終了後に「見逃し配信」を自動的に行うコンテンツ制作ツールが起動。複数の試合を同時に処理し始めた。しかしシステムの一部に不具合があったため、結果的にデータベースが破損。さらにはエンコーディングプラットフォーム自体に障害を起こしたという。なお、この不具合は複数試合によるアクセス集中によるものではないことが確認済み。2月25日にも同様の事象が起きていたが、その後システム上で正常に復旧していたとのこと。
同社はすべてのデータベースを再構築し、以降は正常な稼働を確認。コンテンツ制作ツールが同時に起動しないよう制御するプログラムも構築した。また、バックアップとして独立したエンコーディングプラットフォームを新たに構築し、既存のシステムに依存せずDAZNに配信できるようにするなど、対策を講じている。
システムの改善後も、稼働検証を継続的に実施。3月3日には、翌日よりJ1及びJ2の試合が予定されている12スタジアムからのライブ環境下でテストを行う。
なお、障害が発生した2月25日~26日に、コンテンツの視聴操作をしたユーザーに対しては、2週間の無料視聴期間を提供することでフォロー。無料体験中か、既に月額料金の支払中かを問わずに無料期間が2週間延長される。また、該当する「DAZN for docomo」契約ユーザーに対しては、6カ月の期間限定dポイントが、500ポイント進呈される。
(沓澤真二)
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