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ロシア企業が3Dプリンタを使った住宅建築に成功 38平米の家がわずか24時間で完成

住宅も“出力”する時代が来そう。

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 3Dプリンタを使い、わずか24時間で住宅を建築する――という試みがロシアで行われ、見事成功したと報告されています。完成した住宅は約38平方メートルの広さで、ロシアのApis Cor社が中心となり、建築資材メーカー数社とサムスン電子の協力のもと製作されました。

完成した住宅

 使用された3Dプリンタは、アームが最短4メートルから最長8.5メートル、高さ1.5メートル、幅1.6メートル、重量2トンというスペック。クレーン付きトラックに乗せて移動させることができ、名目上は一応「モバイル3Dプリンタ」ということになっています。

 3Dプリンタを使った従来の建築方法では、工場でパーツを個別に3Dプリントしてから建設現場に運搬して組み立てるというのが主流でした。今回は3Dプリンタ自体を直接建設現場へと運び込み、「その場で住宅そのものを1棟丸ごとプリントする」というのが重要なポイントとなっていました。

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3Dプリンタで壁を“出力”しているところ

 プリント素材となるコンクリート混合物は、気温が5度を超えないと使用できないため、気温がマイナスとなる建設現場では、住宅の周囲をテントで囲うなどの苦労があったそうです。今後はジオポリマーなどの新しいプリント素材を活用すれば、気温の影響を受けずに済むとのこと。断熱材やガラス窓など、プリント素材では対応できない部分は協力会社の建築資材を利用しています。

3Dプリンタで出力されたとは思えない外見

 建設費総額は1万134ドル(約115万円)。内訳は基礎277ドル、壁1624ドル、床/屋根2434ドル、配線242ドル、窓/ドア3548ドル、外装831ドル、内装1178ドルとなっています。また既存の建設工法との比較では、1平米当たり223ドルのコストカットになるとうたっています。

 3Dプリンタを使って住宅を建設するメリットとして、同社はコスト削減、工期短縮、従来の形状にとらわれることのない住宅設計の自由度などを挙げています。これだけ早く、しかも安く住宅が完成するのであれば、ホームレス対策や、オリンピック開催時の選手村、災害発生時の仮設住宅、格安別荘などさまざまな場面で活用が期待できそうです。

内部も広く、快適そうです
※画像はApis Cor社のサイトより

(6PAC)

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住宅 | 3Dプリンタ | 建築 | ロシア

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